歴史でも物語でもない。福島のいまを受肉し、「出来事」にする

 フェスティバル/トーキョーでの上演も3年目を迎えるマレビトの会の長期プロジェクト『福島を上演する』(2016-)。複数の劇作家が福島に赴き、それぞれの視点から現地のいまを切り取った短編戯曲を執筆。ごくシンプルな空間で、俳優の身体を通し、「出来事」として出現させる試みは、現実と演劇との関係はもちろん、戯曲と上演、写実と創作の関係、とりわけ俳優の身体の可能性を捉え直すものとしても注目を集めています。
 過去2回の公演で上演された戯曲は51編。その多くは一見なんでもない日常の断片を映し取った芝居ですが、そのことがむしろ、一戯曲一回のみの上演とも相まって、「上演されゆく福島」という特異性のある時間、空間を創出してきました。
 今回は4日間4回にわたって、8人の劇作家による戯曲群を上演します。歴史でもない物語でもない、一度しか起こらない上演=出来事を、私たちはどのように目撃し、受け止めるでしょう。
  • F/T16『福島を上演する』記録写真  撮影:西野正将
  • F/T17『福島を上演する』記録写真 撮影:西野正将
  • F/T17『福島を上演する』記録写真 撮影:西野正将
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マレビトの会『福島を上演する』を振り返る
こちらからご覧いただけます

公演情報

公演名 マレビトの会
『福島を上演する』
会場 東京芸術劇場 シアターイースト
日程

10/25(Thu)19:30
10/26(Fri)19:30
10/27(Sat)18:00★
10/28(Sun)14:00★

★=終演後、ポスト・パフォーマンストークあり。

※各回上演内容が異なります。アイダミツル、神谷圭介、草野なつか、島 崇、高橋知由、松田正隆、三宅一平、山田 咲による複数の戯曲を上演します。
※上演される戯曲・構成は、後日F/T公式HP、マレビトの会HPにて発表いたします。
※受付開始は開演1時間前、開場は15分前

上演時間 ・10/25(Thu) 約140分(予定・休憩あり)
・10/26(Fri) 約140分(予定・休憩あり)
・10/27(Sat) 約170分(予定・休憩あり)
・10/28(Sun) 約155分 (予定・休憩あり)
言語 日本語
一般前売 自由席(整理番号つき)

一般前売 4,000円 / ベンチシート3,000円 / 当日4,500円 / ベンチシート当日 3,500円 / 学生2,600円 / 4回セット券14,000円 / ほかセット券あり

※3演目、5演目セット券での複数選択可。F/Tチケットセンターのみ取扱い。
※ベンチシートは椅子席の前(最前列)です。
その他 先行割引 ¥2,800
5演目セット ¥3,200
3演目セット ¥3,400
学生
※当日券共通。当日受付で要学生証提示
¥2,600
高校生以下
※当日券共通。当日受付で要学生証または年齢確認可能な証明書の提示
¥1,000
リピート割引
※F/T18マレビトの会『福島を上演する』の半券で同公演の当日券を前売料金でお買い求めいただけます。
当日券ご購入時に半券を受付でご提示ください。1枚の半券に付き1回のみ有効です。
¥4,000
★=ポスト・パフォーマンストークゲスト
10/27(土)18:00終了後 山田亮太(詩人、TOLTA)
10/28(日)14:00終了後 篠崎 誠(映画監督)
※その公演のチケットをお持ちの方は日時を問わず入場可(ただし終演後)

フォトギャラリー

  • Photo: Masanobu Nishino
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当日パンフレット

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【寄稿】風景を上演する 松田正隆

アーティスト・プロフィール



アーチスト名

マレビトの会

2003年設立。被爆都市を扱う「ヒロシマ―ナガサキシリーズ」(2009-10)、3.11以後のメディアと社会の関係に焦点を当てた『アンティゴネーへの旅の記録とその上演』(2012)、複数の戯曲を通じ都市を多面的に描く『長崎を上演する』(2013-16)などを上演。未曽有の出来事を経験した都市をテーマに、上演形式を変化させながらも、歴史に回収されえぬものを探り、描き続けている。




マレビトの会代表
松田正隆

1962年長崎県生まれ。2003年、演劇の可能性を模索する集団「マレビトの会」を結成。主な作品に『cryptograph』(2007)、『声紋都市ー父への手紙』(2009)、写真家笹岡啓子との共同作品『PARK CITY』(2009)、『HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』(2010)、『アンティゴネーへの旅の記録とその上演』(2012)、『長崎を上演する』(2013-16)などがある。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。

<ポスト・パフォーマンストーク ゲスト>

山田亮太(10/27(土)18:00終了後)

1982年生。詩人。詩集に『ジャイアントフィールド』(思潮社)、『オバマ・グーグル』(思潮社、小熊秀雄賞)。2006年よりTOLTAにて雑誌の刊行、パフォーマンスやインスタレーションの制作を行う。TOLTAでの主な作品に書籍『現代詩100周年』(2015年)、演劇「人間関数?トルタオーディオブック」(2017年、BUoY北千住アートセンター)、展示「質問があります」(2017年、アーツ前橋)など。

篠崎 誠(10/28(日)14:00終了後)

1963年生まれ。商業監督デビュー作となった『おかえり』(96)で、ベルリン映画祭新人監督(ヴォルフガング・シュタウテ)賞、モントリオール世界映画祭新人監督グランプリ他、海外で11の賞を受賞。その後、『忘れられぬ人々』(00)がナント三大陸映画祭主演男優賞・主演女優賞受賞。北野武原作『浅草キッドの「浅草キッド」』(02)を発表後、『犬と歩けば チロリとタムラ』(03)が上海国際映画祭ニュータレント部門グランプリ受賞。そのほか、『東京島』(10)、『怪談新耳袋 怪奇』(10)等がある。著作として黒沢清との共著「黒沢清の恐怖の映画史」(青土社)など。06年より新設された立教大学現代心理学部映像身体学科教授に就任。最新作は、『あれから』(12)『SHARING』(14)に続いて、三度、「3・11以後」の東京を舞台にした『共想』(18)。同作は東京フィルメックスの特別招待作品として、来る11月18日(日)19時10分より有楽町スバル座でワールド・プレミアが決定している。

上演戯曲

すべての戯曲は、マレビトの会HPからご覧いただくことができます。→マレビトの会HPはこちら
http://www.marebito.org/


10月25日(木)19:30 広告を出したい男(神谷圭介)
座標のない男(アイダミツル)
父の死と夜ノ森(松田正隆)
漂着地にて(高橋知由)
10月26日(金)19:30 アンモナイトセンター(神谷圭介)
草魚と亀(島 崇)
峠の我が家(草野なつか)
みれんの滝(アイダミツル)
10月27日(土)18:00 いつもの日曜日(草野なつか)
画塾(神谷圭介)
郡山市民(山田 咲)
福島の海辺(三宅一平)
 10月28日(日)14:00 いわき総合図書館にて(松田正隆)
標準時周辺より(高橋知由)
水無月(三宅一平)
ゆきもよい(島 崇)

※演目順は変更になる場合があります。

キャスト・スタッフ

アイダミツル、神谷圭介、草野なつか、島 崇、高橋知由、松田正隆、三宅一平、山田 咲
演出 関田育子、寺内七瀬、松尾 元、松田正隆、三宅一平、山田 咲
出演 アイダミツル、生実 慧、石渡 愛、加藤幹人、上村 梓、桐澤千晶、酒井和哉、佐藤小実季、島 崇、田中 夢、西山真来、三間旭浩、山科圭太、弓井茉那、 𠮷澤慎吾、米倉若葉
舞台監督 高橋淳一
照明 木藤 歩
宣伝美術 相模友士郎
宣伝写真 笹岡啓子
記録写真 西野正将
記録映像 遠藤幹大
制作

石本秀一、中村みなみ、三竿文乃、森真理子(マレビトの会)
荒川真由子、新井稚菜(フェスティバル/トーキョー)

制作協力 吉田雄一郎(マレビトの会)
インターン 円城寺すみれ、小堀詠美、山里真紀子
協力 Integrated Dance Company 響-Kyo、青年団、テニスコート、フォセット・コンシェルジュ、レトル
   
主催 フェスティバル/トーキョー、一般社団法人マレビト
企画 マレビトの会

会場アクセス


東京芸術劇場

  • 住所:豊島区西池袋1-8-1
  • 電話:03-5391-2111(代)
  • JR他「池袋駅」西口より徒歩2分(駅地下通路2b出口と直結)

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