F/Tステーション
10月4日(水)〜10月15日(日)

会期中の2週間、フェスティバルの入り口として来場者を緩やかに巻き込み、多様な切り口から舞台芸術と出会う空間が登場。本年は東京芸術劇場アトリエイーストに加え、アトリエウエストを使用し、フロア全体でフェスティバル感を演出します。フェスティバルの最新情報の紹介だけではなく、F/T参加アーティストによる選書や、F/Tのこれまでの歴史をたどれるアーカイブ機能を設置予定。またトークイベント・上映会など、フェスティバルや演目についての理解を深め、人々の交流をつくる関連企画を実施します。



日程10月4日(水)〜10月15日(日) 12:00-20:00

※10月15日(日)のみ12:00-18:00 イベントがある場合には、オープン時間がかわります。
会場東京芸術劇場 アトリエイースト、アトリエウエスト、ロワー広場など




ロワー広場

F/Tステーションの期間中、象徴となる祝祭空間がロワー広場に登場。建築ユニット・tomito architectureとデザイナー・阿部太一が手がけた空間は、「劇場」の意味や役割を考え、日常生活との接続の仕方を模索した緻密なリサーチから生まれた。場所によって見え方や体験が異なるので、1階の吹き抜けから覗きこんだり、広場の椅子に座ってみたり、様々な楽しみ方で広場を体験しよう。



また、ステーションでは、F/T過去作品のDVDが閲覧・貸し出し可能です!
この機会にぜひご利用ください。貸し出し可能作品のリストはこちら

ロワー広場 空間デザイン
阿部太一(GOKIGEN)、冨永美保+伊藤孝仁(tomito architecture)

トーク


作品への理解を深め、世界の演劇の「今」を知ることができる、さまざまなトーク企画を実施。追加のプログラムは随時ウェブサイトなどで発表予定です。



セゾン・アーティスト・イン・レジデンス ヴィジティング・フェローによるパブリック・トーク
「ラトビアの首都、リガのインディペンデントの舞台芸術シーンについて語る」

ラトビアのNEW THEATRE INSTITUTE OF LATVIAでプロデューサーとして活動し、セゾン文化財団のヴィジティング・フェローとして来日するラウラ・スタザネを迎え、パブリック・トークを開催いたします。トークでは、インディペンデントに活動するNEW THEATRE INSTITUTE OF LATVIAの活動を中心に、バルト海地域最大級の舞台芸術フェスティバル「Homo Novus」やラトビアの最新の舞台芸術の動向についてお話いただく予定です。

登壇者:ラウラ・スタザネ

ラトビアのNew Theatre Institute of Latviaでプロデューサー、プログラム・キュレーターとして主にコンテンポラリーダンスのプログラムを担当し、バルト海地域最大級の舞台芸術フェスティバル「Homo Novus」や国際プロジェクト「Dance Move Cities」等を手掛けている。「Dance Move Cities」の一環として、contact Gonzoを招へいして作品をプロデュースしたほか、2015-16年にはハイネ・アヴダルと篠崎由紀子を招へいし、ラトビアの振付家や音楽家との共同制作作品をプロデュースしている。日本には、2011年のTPAM in 横浜に来日。

会場東京芸術劇場アトリエイースト
日程10/10(火)19:00-20:30
入場料無料
言語英語・日本語通訳
ご予約セゾン文化財団の以下のウェブサイトを参照の上、森下スタジオまでEmailまたは電話でお申し込みください。
URL: http://www.saison.or.jp/r_morishita/index.html
Email: Laura2017@saison.or.jp
電話番号: 03-5624-5951 (森下スタジオ)
予約開始日時2017年9月25日(月)
主催公益財団法人セゾン文化財団
共催フェスティバル/トーキョー




「劇場と日常生活は地続きになるのか? 建築/デザイン/演劇を越境しての対話」

様々なバックボーンを持つ人々が交差するはずの劇場空間は、都市や人間にどのように開いていけるのでしょうか。建築/デザイン/演劇、それぞれの視点から「人=場所=都市」の接続の仕方を模索しつづけているアーティストたちが、劇場と日常生活が繋がる可能性について考えます。実際にtomito architectureと阿部太一がデザインしたF/Tステーションの空間(東京芸術劇場ロワー広場)を見ながら、「劇場」の意味や役割を解きほぐします。


登壇者:冨永美保+伊藤孝仁(tomito architecture)、阿部太一(GOKIGEN)、藤原ちから(BricolaQ)
日程10/13(金) 19:00
会場東京芸術劇場 アトリエイースト
入場料500円(予約優先)



登壇者プロフィール

トミトアーキテクチャ / tomito architecture

冨永美保と伊藤孝仁による建築設計事務所。2014年に結成。 日常への微視的なまなざしによって環境を観察し、出来事の関係の網目の中に建築を構想する手法を提案している。主な仕事に、丘の上の二軒長屋を地域拠点へと改修した「カサコ/CASACO」、都市の履歴が生んだ形態的特徴と移動装置の形態を結びつけた「吉祥寺さんかく屋台」などがある。


阿部太一

アートディレクター、グラフィックデザイナー。1981年生まれ。2012年GOKIGEN設立。舞台の宣伝美術、ブックデザインを中心にWEBや店舗のグラフィックも手がける。主な仕事に平成中村座2013年春秋公演、横浜能楽堂「SAYUSA-左右左」、TPAM国際舞台芸術ミーティングin横浜2013~2017、NIDF新潟インターナショナルダンスフェスティバル2015・2017、Noism『ラ・バヤデール』、チェルフィッチュ『わかったさんのクッキー』。F/Tでは過去にアンジェリカ・リデル『地上に広がる大空』、クリスチャン・ルパ『Woodcutters ― 伐採 ―』等を担当。


藤原ちから(BricolaQ)

1977年高知生まれ、横浜在住。BricolaQ主宰。出版社勤務の後、雑誌「エクス・ポ」、武蔵野美術大学「mauleaf」、世田谷パブリックシアター「キャロマグ」などの編集を経て、批評家として活動する。徳永京子との共著に『演劇最強論』、またウェブサイト「演劇最強論-ing」を共同運営。ラジオ「横浜サウンド☆クルーズ」に出演。また横浜、城崎、マニラ、デュッセルドルフ、韓国・安山等で遊歩型ツアープロジェクト『演劇クエスト』を滞在制作するほか、新シリーズ『港の女(Woman In A Port)』をマニラで初演。国内外でキュレーションを行うこともある。2017年度よりセゾン文化財団シニア・フェロー。



ワールド・カフェ

『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』から始めるワールド・カフェ
日程10月14日(土)14:00の回終演後 ※15:30頃を予定
所要時間約2時間
会場東京芸術劇場アトリエイースト(リアル会場)、Zoom(オンライン会場)

※オンライン会場はZoomというWEB会議システムを使用します。
定員20名(リアル会場)
※リアル会場は定員に達したため、受付を終了いたしました。オンライン会場は引き続き受け付けております。

 

F/Tでは、2015年より新しい観劇体験の方法として「《観劇体験を深める》 ワールド・カフェ」の実践に取り組んできました。今年は発展版の試みとして『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』の作品から対話を始めてみます。
 隣り合った2劇場で異なる2つの視点から描かれるひとつの作品を上演する当作品は、ひとりでは全容を目撃することはできません。けして近づくことはできない他者や出来事の存在を感じながら、作品を鑑賞します。
 ワールド・カフェは、作品のコンセプトや観劇後に感じたこと、考えたことをシェアすることから始まります。今回、新しい試みとして、日本でも実践の少ない「ハイブリッド・ワールド・カフェ」の手法で語り合います。直接顔を合わせるリアルの場と、インターネット上で会場とつながるオンラインの場。壁で隔てられた二つの空間を使用する『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』の作品ならではの対話空間になるでしょう。
 作品から始まる対話に、知識や経験は重要ではありません。どこに流れ着くかわからない対話の旅を楽しみながら、新しい物語を見つけにきてください。
※今回は企画の特性上、作品に興味はあるけれど観劇できなかったという人でもご参加いただけます
詳細はこちら  

ファシリテーター
Shirakawa_yoichi

白川陽一

普段は名古屋市青少年交流プラザでユースワーカーとして活動。その他、若者の成長に関わる多くの場で、対話と学びのファシリテーターを務める。個々の自立や社会参画を育むための、家でも職場でもない第三の居場所(サードプレイス)づくりがテーマ。各種ワークショップの企画、計画、運営(コーディネート)、進行などを行ったり、そのような場をつくりたい人のための相談役として活動する。青学23期ワークショップデザイナー。「静岡から社会と芸術について考える合宿WS(SPAC主催)」ファシリテーター。


Hiramatsu_takayuki

平松隆之

劇団うりんこ/うりんこ劇場制作部所属。阪大1期ワークショップデザイナー。NPO法人芸術の広場ももなも理事。せんだい短編戯曲賞選考委員。子ども、地域、演劇をキーワードに様々な活動を行う。主なプロデュース作品:2010/2012年『お伽草紙/戯曲』(原作=太宰治・戯曲=永山智行・演出=三浦基)、2011年『クリスマストイボックス』(作/演出=吉田小夏)、2014年『妥協点P』(作/演出=柴幸男)、2016年『めぐる、ぐるぐる』(作/演出=永山智行)など。



特別講座

「アラブ演劇の現在」
講師:ガンナーム・ガンナーム(劇作家・演出家・アラブ演劇協会(ATI)出版広報部マネージャー)

 国際演劇協会(ITI)日本センターでは12月、ガンナーム・ガンナーム作『朝のライラック(ダーイシュ時代の死について)』をリーディング公演で紹介する。これに先駆けて作家が来日。来年10度目の開催を迎える「アラブ演劇フェスティバル」などATIの活動とアラブ演劇の「いま」を語る。
聞き手:岡真理(現代アラブ文学研究者、京都大学大学院人間・環境学研究科教授)


トーク
10月6日「アラブ世界の演劇フェスティバル」 聞き手:市村作知雄(フェスティバル/トーキョー ディレクター)
10月7日「アラブ世界の中の演劇と私」

ガンナーム・ガンナーム

演出家、劇作家、俳優(ヨルダン[パレスチナ])

1955年ジェリコ生まれ。1984年から演劇活動を開始。ヨルダン芸術家連盟会員、ヨルダン演劇人協会会員。アラブ演劇協会(ATI、在シャルジャ)等の設立に参加。現在はアラブ演劇協会で出版・広報責任者を務めるほか、アラブ圏の多数の演劇祭で審査員を務める。代表作に故ガッサーン・カナファーニー原作の一人芝居『ハイファに戻って』。戯曲『朝のライラック(ダーイシュ時代の死について)』(2016)でのヨルダン文化省創造賞のほか、戯曲賞、演出賞を多数受賞。最新作はモノドラマ『私は亡命先で死ぬ』(2017、作・演出・出演)。

日程10/6(金) 18:30
10/7(土) 14:00
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料500円(予約優先)
言語アラビア語(日本語逐次通訳付き)

文化庁委託事業「平成29年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
主催文化庁、国際演劇協会日本センター
共催フェスティバル/トーキョー




映像上映

演目に関連する映像を無料で上演します。

『パレスチナ、イヤーゼロ』関連映像上映

<ドキュメンタリー>
『侵蝕―イスラエル化されるパレスチナ―』
(『届かぬ声―パレスチナ・占領と生きる人々』第2部)(2009年)
監督・撮影・編集:土井敏邦

家屋を破壊され居住権を奪われるエルサレムのパレスチナ人住民たち、“分離壁”によって土地と資源を侵蝕され、国家建設の基盤を失っていく人びとの現実とその苦悩を描いていく。


日程10/8 (日)14:00
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
言語アラビア語・英語上映、日本語字幕
上映時間121分

ⓒ2009 DOI Toshikuni / SIGLO


土井敏邦

フリージャーナリスト

1953年、佐賀県生まれ。1985年よりパレスチナ・イスラエルの現地を取材。2009年、『届かぬ声―パレスチナ・占領と生きる人びと』全4部作を完成。その第4部『沈黙を破る』で早稲田ジャーナリズム大賞を受賞。2015年7月に『ガザ攻撃 2014年夏』、12月に『ガザに生きる』(全5部作)映画DVDを完成。主な著書に『アメリカのユダヤ人』(岩波新書・1991年)『沈黙を破る』(岩波書店・2008年)など多数。



<F/T14主催プログラム・記録映像>
『羅生門|藪の中』
ジョージ・イブラヒム(アルカサバ・シアター)(アーティスティック・ディレクター)[パレスチナ]× 坂田ゆかり(演出)× 目(美術)× 長島 確(ドラマトゥルク)

『パレスチナ、イヤーゼロ』の主演をつとめるジョージ・イブライム(アルカサバ・シアター/ディレクター)が、F/T14にて演出家・坂田ゆかりとタッグを組み、さらにドラマトゥルク・長島確、舞台美術に現代芸術活動チーム「目」も参加して創作し公演した『羅生門|藪の中』を上映する。 芥川龍之介の『羅生門』『藪の中』と、黒澤明による映画版をもとに書かれた戯曲『Rashomon』(アラビア語版)を題材にした本作は、占領下に暮らすパレスチナ俳優を起用することによって、ひとつの出来事を複数の視点から描かれた、その「真実」や「正義」の曖昧さを暴いた原作の核をさらに浮き彫りにしていく。
F/T14『羅生門|藪の中』公演情報はこちら


日程10/9 (月・祝)15:30
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
言語アラビア語上演、日本語字幕
上演時間80分
映像提供:フェスティバル/トーキョー
ⓒMé



マレビトの会『福島を上演する』関連映像上映


<F/T12 主催プログラム・記録映像>
マレビトの会『アンティゴネーへの旅の記録とその上演』(第二の上演)

未曾有の悲劇を体験した都市と向き合う『ヒロシマ−ナガサキ』シリーズを機に、現実の街や人に取材し、その過程を取り込んだ作品制作を続けるマレビトの会。東日本大震災から1年が経過した今、福島へと取材に向かう彼らの傍らには、ギリシャ悲劇『アンティゴネー』がある。  国家に背いて死んだ兄の遺体を、法を無視して埋葬するアンティゴネーは、敵/味方、死者/生者といった境界を揺るがす象徴的な存在。架空の劇団が『アンティゴネー』を携え福島へ向かう−−という本作の設定は、3.11以後に露呈した社会の亀裂、境界線の曖昧さを改めて見つめ直す意味を持つ。  この夏から始まる”旅公演”はブログ、ツイッターなどのウェブ上の痕跡を通じ、現実界に現れる。そしてF/T12の公演で初めて、俳優たちは観客の前に姿を現す。数々のテキスト、音響による上演、そして演技を通じた”旅”の再現……虚実入り交じるさまざまな報告への試みが、未知の風景、言葉への回路を開く。
F/T12『アンティゴネーへの旅の記録とその上演』公演情報はこちら


日程10/4(水)12:30
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間90分
映像提供:フェスティバル/トーキョー
ⓒKeiko Sasaoka



<F/T13 主催プログラム・記録映像>
『石のような水』
作:松田正隆 演出・美術:松本雄吉

悲劇を知る都市の記憶と取材者自身の体験とを交叉させる『ヒロシマ-ナガサキ』シリーズ、物語の断片を街なかで散発的に上演する『マレビト・ライブ』など、先鋭的な試みを続けるマレビトの会の松田正隆が、タルコフスキーの映画『ストーカー』等を下敷きにした「メロドラマ」の執筆に取り組む。演出は、数々の野外劇を通じて未知の風景を出現させてきた維新派の松本雄吉。「演劇」「劇場」のあり方をラジカルに問い直す二人が、今、敢えて劇場空間で展開する物語演劇に向き合う。決定的(と思われた)破局の後の世界。立ち入り禁止区域「ゾーン」への案内人とその家族、死者と再会するためそこを訪れる人々が織りなす人間模様が、不穏で不安定な都市の日常を浮かび上がらせる–―。
F/T13 『石のような水』公演情報はこちら


日程10/4(水)15:00
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間120分
映像提供:フェスティバル/トーキョー



<F/T10 主催プログラム・記録映像>
『HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』
演出:松田正隆

長崎に取材したF/T09春の『声紋都市』から続く、「ヒロシマーナガサキ」シリーズ第3弾。その射程は、広島での被爆者が多く住み「もう一つのヒロシマ」と呼ばれる韓国・ハプチョンにまで広げられた。取材を通じ採集された音声、映像、テキストと出演者の”演技する身体”がひとつの空間に展示され、歴史からこぼれ落ちた都市像が二重写しに浮かび上がる。
F/T10『HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』公演情報はこちら


日程10/10(火)14:00
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間180分
映像提供:フェスティバル/トーキョー
ⓒKeiko Sasaoka



<F/T09春 主催プログラム・記録映像>
『声紋都市―父への手紙』
作・演出:松田正隆

岸田國士戯曲賞、読売演劇大賞などを受賞し、国内外で活躍する劇作家・演出家の松田正隆率いるマレビトの会。本作では、シェイクスピアの『ハムレット』やカフカの『父への手紙』、そして松田の故郷であり初期作品から通底するテーマである「ナガサキ」に住む、実父への映像取材をもとに、現代の「父権」を問う。
F/T09春『声紋都市―父への手紙』公演情報はこちら


日程10/13(金)15:30
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間90分
映像提供:フェスティバル/トーキョー



『実験と対話の劇場 - 新しい人 / 出来事の演劇 -』関連上映


『Don’t shoot!』(2017)
作・演出:関田育子

『実験と対話の劇場 - 新しい人 / 出来事の演劇 -』参加アーティスト・関田育子の過去上演作品。
8月の公演での問いは「今」と「劇場」に対する意識が観客と作り手でどのように異なるのか、または同じであるのかということだ。 「演劇の舞台で起こることは虚構である」という大きな決まりごとはリアリティのない出来事の展開を容認する。しかし私はこの舞台の持つ容認性を証明したいわけではない。観客が「虚構を見ている」こと自体に気がつきながらも観客自身もその虚構も「今」あることに重大さを感じるのだ。観客は ‘今’ 生まれている出来事を感じとり、目撃している。その上、俳優、ストーリー、配置、音、光、時間を内包する「劇場」という空間にある。 今回の上演では観客が(もちろん作り手も同様に)「劇場」を認識することや、そこに生まれた「何か漂うもの」を俳優と観客と作り手という名詞的な隔たりを超越し動詞的な関係において共有することを実践してみたい。(公演フライヤーより)


日程10/4(水)18:00
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間70分
映像編集:長田遼
Photo:小島早貴



『永遠とわとは』(2017)
作・演出:西 岳(シラカン)

『永遠とわ』が『とは』を持ち、進化しました。 旗揚げ公演にして、東京学生演劇祭大賞、佐藤佐吉賞2016優秀作品賞を受賞した『永遠とわ』をリクリエーションした、シラカン第3回公演。この作品で第2回全国学生演劇祭に参加し、審査員賞、観客賞、大賞の三冠を達成した記念碑的作品。


日程10/8(日)12:30
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間45分
映像提供:第2回全国学生演劇祭
撮影:脇田友



中野成樹+フランケンズ『半七半八』関連上映


『Waiting for Something』(2012)
誤意訳・演出:中野成樹 原作:サミュエル・ベケット

ある女の所に男がやってくる。が、言葉は通じない。男は携帯電話の充電をしたいと言うが女は誤解し、唯一通じた単語から男がイタリアのミュージカル俳優だと思い込み、部屋に入れる。二年が経過する。携帯の充電はまだ終わらない。女は男が俳優ではなく、自分をヴェニスに連れて行ってくれはしないだろうと気づいているが、一緒に暮らし続けている。そこへ男の妻が現れる。今度は同じ言語を使うのに話が通じない・・・。



『夏の夜の夢』(2016)
作:シェイクスピア 訳:小田島雄志
誤意訳・構成・演出:中野成樹
ドラマトゥルク:長島確

一般的にシェイクスピア『夏の夜の夢』といえば、妖精、恋人達、職人らが、妖しい森を舞台にてんやわんやする、ロマンティック・コメディのイメージが強いかもしれません。ナカフラ版『夏の夜の夢』は、森につけ加え“街”もその主要な舞台となっています。妖精、二組の恋人たち、行く先の見えない若者らが、その二つの場所をシームレスに行き来します。元来、祝祭のイメージが強い作品ですが、本作では真逆の結末にたどり着きます。また、人気の登場人物、“いたずら好きなかわいい妖精パック”が不在であることも特徴的な演出の一つです。物語は原作通り、公爵の婚礼前からはじまり、職人たち(バイト連中)の劇中劇で終わります。

日程10/5(木)12:30、 10/9(月・祝)17:30
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間130分
映像提供:フェスティバル/トーキョー

柴 幸男『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』関連上映


ままごと『わたしの星』(2014)
作・演出:柴 幸男

「ままごと」の本公演作品として、2014年に高校生CASTと高校生STAFFで夏休みの終わりの高校生たちの1日を瑞々しく描いた『わたしの星』。2017年には、新たに現役高校生を公募し再演を行った。

拝啓 Spica お元気ですか。新しい星の生活には慣れましたか。 あなたがこの星を発ってから、こっちはずっと夏のまま。 星空を見るとつい、あなたを探してしまいます。 星に引力があるように、人にも引力がある。 わたし、あなたのことが大好きで、大嫌いでした。 この手紙が届くころ、あなたは夜空のどこにいるでしょう。 たとえ、どれだけ離れても、あなたはずっとわたしの星。


日程10/5(木)15:00、10/11(水)12:30、10/15 (日)15:40
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間95分
映像提供:ままごと
撮影|青木司



ままごと『わが星』(2015)
作・演出:柴 幸男

「人が生まれてから死ぬまでの約100年、星が誕生してから消滅するまでの約100億年。 時報を合図に、団地で暮らす一家と星の一生を重ね描いた、柴幸男の代表作。 2009年の初演で第54回岸田國士戯曲賞を受賞し、2011年の再演では全国6都市ツアーを敢行。そして2015年、待望の再々演が4年振りに決定。 ゼロ年代演劇、最後のマスターピースにしてクラシック、再び。


日程10/8 (日) 17:25、10/12(木)17:25、10/15(日)12:25
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間90分
映像提供:ままごと
撮影|濱田英明



ままごと『星の記憶 -わが星小豆島滞在記-』(2016)

2013年より小豆島での活動を始めた「ままごと」は、滞在稽古やワークショップを経て、少しずつ地域の方々との関係の中で生み出される作品創作に重心を置き、創作・発表していきました。2015年。東京で一ヶ月のロングラン上演を行った『わが星』は、「ままごと」第二の活動拠点である小豆島での上演を実施。上演会場は小豆島高校の体育館。この体育館は高校の中でも一番古い建物であり、ほとんどの小豆島町の方々が通い親しんだ場所となります。小豆島高校の在校生と卒業生の皆さん、全国から駆けつけてくれた観客の皆さんに車座となって見守られて《小豆島の『わが星』》は誕生しました。本映像作品は、そんな『わが星』小豆島公演の映像を中心に、CASTやSTAFFのインタビューで構成されたドキュメンタリー映画です。


日程10/11(水)17:00、10/12 (木) 15:00
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間110分
映像提供:ままごと
撮影|濱田英明



ままごと×象の鼻テラス『A DOCUMENTARY of Theater ZOU-NO-HANA』(2016)

2013年から「演劇とすれ違う」をコンセプトに、「ままごと」と「象の鼻テラス」が取り組むパフォーミングアーツプログラムとして、誰もが演劇やダンスを身近に触れられるパフォーミング・パーク(演劇的公園空間)を生み出した「Theater ZOU-NO-HANA(シアターゾウノハナ)」。 演出家・劇作家・振付家・俳優・音楽家・空間デザイナー・服飾デザイナーなど、多彩な作家たちが仕掛けた演出により、象の鼻パークの公園内に内在する歴史、風景、流れる人/時間を、演劇的手法によって紡ぎ作品化していきました。 本作品は、2013年〜2015年の3年間の活動を映像記録としてまとめたものです。


日程10/9 (月・祝) 12:30、10/11(水)15:00
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間50分
映像提供:ままごと
撮影|池田美都



まちなかパフォーマンスシリーズ 快快『GORILLA ~人間とは何か~』関連上映


「再生」(ダイジェスト版)
演出:岩井秀人
原案:多田淳之介
プロデュース:北川陽子(快快/FAIFAI)
出演:大道寺梨乃 野上絹代 山崎皓司 (以上、FAIFAI)天野史朗 後藤剛範(国分寺大人倶楽部) テンテンコ(ex.BiS) 中林舞


日程10/5(木)16:40、10/12日(木)14:30
会場東京芸術劇場アトリエイースト
入場料無料(予約不要)
上演時間7分
映像提供:快快