フェスティバル/トーキョー トーキョー発、舞台芸術の祭典
暗く、不穏な気配に満ちた空間で演奏を続ける「第一バイオリン(A)」と「第二バイオリン(B)」の対話からなる戯曲『光のない。』。ノーベル賞作家エルフリーデ・イェリネクが東日本大震災と福島第一原発の事故への応答として発表した同作は、メディアを中心に無防備で時に狂騒的な多弁が増殖する世にあって、「発語すること」「聞くこと」、その主体性を鋭く問う。
今回の日本初演の演出は、戯曲を文節単位にまで解剖し、俳優の声、身体と繫ぎ直す地点の三浦基。『中部電力芸術宣言』(2010年)など、電気と人間、音楽の関係を問う論考でも注目される作曲家・三輪眞弘を音楽監督に迎え、哲学から大衆文化まで、さまざま文脈を持つイェリネクのテキストの「声」や「音」が生まれる場所に接近する。
対話の主はどうやら津波にさらわれた死者らしい。この舞台は彼らの声に耳を傾ける、鎮魂と祈り、自省と思索の時間ともなるはずだ。
11月4日(日)に行われた『光のない。』稽古場公開&三浦基によるスペシャル・トークの模様レポートはこちら
■メディア掲載情報■
ラジオでの『光のない。』上演までのドキュメント番組の放送が決定!F/T12クロージングに際し、J-WAVE(81.3FM)を聴いて作品を追体験できる特別な夜です。
J−WAVE PLUS 地点 introducing "光のない。"
11月25日(日)22:00~22:54
F/T12参加作品のひとつ、ノーベル賞作家エルフリーデ・イェリネクの戯曲『光のない。』の制作ドキュメント。東日本大震災や原発事故に触発された同作の舞台化を手がける劇団「地点」の代表、三浦 基への取材などを通じて、舞台化への想いに迫ります。
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TOKYO / SCENE #01
光のない。 エルフリーデ・イェリネク
特集:エルフリーデ・イェリネク─光のない。
エルフリーデ・イェリネク、音楽と政治の演劇 林立騎
魔法の鏡 または、三浦基氏に宛てた『光のない。』の私的パラフレーズ 三輪眞弘
MESSAGE:複雑に絡み合った地下茎の向かう場所を エルフリーデ・イェリネク
11/16(Fri) | 19:30 |
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11/17(Sat) | 17:00★ |
11/18(Sun) | 14:00 |
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★ポスト・パフォーマンストークあり
11月17日(土)17:00 終演後
三浦基+三輪眞弘+片山杜秀(音楽評論家、思想史研究者)