フェスティバル/トーキョー(F/T)は、東京芸術劇場をはじめ池袋エリアに集積する文化拠点を中心に開催する、日本最大の舞台芸術のフェスティバルです。
2009年2月に誕生し、過去5度にわたって開催され、104作品、780公演、そして26万人を超す観客/参加者が集いました。
国内外から集結した先鋭的なラインナップとフェスティバルならではの参加型プログラムで大きな話題を集め、東京、日本、そしてアジアを代表する国際舞台芸術祭として毎年開催されています。
フェスティバル/トーキョーの歴史は、池袋周辺に大小さまざまな上演スペースが集積していることに注目し、「演劇の街・池袋」を旗印に池袋のまちづくりを標榜して1988年に開催された「東京国際演劇祭'88池袋」に遡ります。実験性の高いプログラムを中心に据えた国際演劇祭の要素を前面に押し出しつつ、豊島区の積極的な支援もあり、地域の演劇祭や地元企業との広報協力など地域の演劇祭として実施されました。
東京芸術劇場の開館に合わせて1990年に開催された第2回目では、東京都文化振興会(現・東京都歴史文化財団)が主催に加わり、池袋から東京都へと地域的な広がりを見せ、さらに1995年に開催された「東京国際舞台芸術フェスティバル'95」では、世界とのネットワークの一拠点としての国際フェスティバルを目指しました。
その後、事務局の安定的運営のためのNPO法人を設立、2000年からはNPO法人アートネットワーク・ジャパンの単独主催により、「東京国際芸術祭」と名称を変更しつつ、計8回の国際舞台芸術祭が開催されました。
そして、2009年からは名称を現在のフェスティバル/トーキョー(F/T)に変更。東京都が世界的な文化創造都市・東京の実現に向けてスタートした「東京文化発信プロジェクト」の事業の1つとして、池袋を中心とする国際的な舞台芸術祭としての歴史、NPOを事務局とした官民協働という運営形態を引き継ぎつつ、都市型フェスティバルの可能性とモデルを更新するべく新たな挑戦を続けています。
東京文化発信プロジェクトは、「世界的な文化創造都市・東京」の実現に向けて、東京都と東京都歴史文化財団が芸術文化団体やアートNPO等と協力して実施しているプロジェクトです。
都内各地での文化創造拠点の形成や子供・青少年への創造体験の機会の提供により、多くの人々が新たな文化の創造に主体的に関わる環境を整えるとともに、国際フェスティバルの開催等を通じて、新たな東京文化を創造し、世界に向けて発信していきます。