パフォーマンスデザイン:セノ派(舞台美術家コレクティブ)
「まち」を積み込み、「みち」を行く舞台美術家が手がける山車パフォーマンス
今年のF/Tのオープニングを飾るのは、東京の「まち」と「みち」、そこに暮らす人、行き交う人を寿(ことほ)ぐプロジェクトです。その構想の出発点となり、上演の舞台ともなるのは、豊島区内の3つの商店街。舞台美術家集団「セノ派」のメンバーを中心に地域ごとに結成されたチームが、そこでのリサーチや交流をもとに商店街の記憶や歴史をモチーフにした山車(=移動する商店街)をつくり、練り歩きやイベントを行います。商店街の過去、現在、未来へのビジョンを詰め込み、通りを行く山車は、身近にあっても知ることのなかったコミュニティや暮らしとの出会いを運ぶことでしょう。また、各会場でのお披露目を終えた後、それぞれの山車はさらに移動、大塚駅前の広場に集合します。3つの山車と、各商店街の人々、見物人らが一堂に会する場面、風景は、どんなパフォーマンス、ドラマを見せてくれるのでしょう。
公演名 | 移動祝祭商店街 |
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日程・会場・上演時間 |
10/5 (Sat) – 10/6 (Sun) 第1部 みちゆき
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チケット種類 | 参加無料・予約不要 ・公演は、雨天決行、荒天の場合は中止となります。天候に関わらず、第1部 みちゆきの開催可否については前日19時に(10/4・10/5両日共に)F/T公式HPにて発表します。 ・第1部 みちゆきでは、各商店街の練り歩き開始場所から山車の練り歩きをご覧いただけます。 |
漫画家の聖地トキワ荘のあったエリア。いまはシャッターの閉まった店も多いですが、どんなお宝が眠っているかも知れません。山車は「眠り」をモチーフにしたベッド型。
旧中山道の板橋宿に近く、物流の拠点・バックヤードの役割を果たしてきた地域。
「輸送」をモチーフに、コンテナを模した山車。隣にお団子屋さんが出店予定。
入り組んだ迷路のような飲食店街。各方向の門はそれぞれ独自のデザイン。神社もモスクもある 。
ここではシンボリックな「門」を山車にして、境界があちこちに移動します。
【トランパル大塚】
3つのエリアから、各商店街の特徴を積んだ山車が広場に集結、パフォーマンスを行います。この
広場は日本では珍しい、住民主導のボトムアップで作られたパブリックスペースです。
舞台美術家として活躍する杉山至、坂本遼、佐々木文美、中村友美により、F/T19のオープニング企画を機に結成されたコレクティブ。戯曲や俳優、演出を前提にするのではない、舞台美術を起点とした場面、情景の創造にかかわるプロジェクトに取り組む。「セノ」とは、場面や情景、舞台美術を表す「セノグラフィー」に由来する。
国際基督教大学在学中より劇団青年団に参加。2001年度文化庁芸術家在外研修員としてイタリアで研修。演劇から、ダンス、ミュージカル、オペラまで、ジャンルを問わず幅広く活躍、舞台美術ワークショップや劇場のリノベーションも手がけている。カイロ国際演劇祭ベストセノグラフィーアワード2006、読売演劇大賞最優秀スタッフ賞(14)受賞。
1984年神奈川県生まれ。國學院大學文学部哲学科美学専修卒業。2009年から舞台美術研究工房・六尺堂にて舞台美術をはじめる。mrs.fictions、世田谷シルク、ガレキの太鼓、劇団競泳水着、シンクロ少女など様々な劇団の舞台美術を担当。東京の小劇場を中心とした演劇の舞台美術をデザインから製作まで行い、映画美術やインテリアも手がける。2017年より東アフリカのルワンダ共和国にて行われるUbumuntu Arts Festivalにセットデザイナーとして参加。2018年にはゴリラネーミングセレモニー(Kwita Izina)の会場デザインにも関わる。
1983年鹿児島県生まれ。多摩美術大学 映像演劇学科卒業。FAIFAIメンバー。FAIFAIの舞台美術担当として、演劇、ダンス、コンサート、展示など様々な企画に参加し、他団体の舞台美術も手がける。近年の参加作品として、F/T17まちなかパフォーマンスシリーズ 快快「GORILLA ~人間とは何か~」、2018年AAF戯曲賞受賞記念公演「シティIII」等。建築家の岡真由美と日曜大工チーム"sundiy"としても活動。ホームパーティーをするのが好き。
新潟県生まれ。桜美林大学総合文化学群卒業。在学中に舞台美術を学ぶ。現在フリーの舞台美術家として活動。範宙遊泳、Q、Baobab、鳥公園、アマヤドリ等の美術に参加。くすのき荘(かみいけ木賃文化ネットワーク)メンバー、NPO法人S.A.I.理事。F/Tでは2014年『羅生門/藪の中』2015年ゾンビオペラ『死の舞踏』、2017年『Tokyo Toki Saru(トキトキサル)』『パレスチナ、イヤーゼロ』に美術コーディネーターとして参加。
<南長崎エリア> | |
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パフォーマンスデザイン | 坂本 遼(セノ派) |
構成・リサーチ | 舘そらみ |
構成 | 後藤かおり |
出演・共同振付 | 飯森沙百合、木原浩太、手代木花野、八木光太郎、後藤かおり |
移動アテンド | 福島奈央花 |
<池袋本町エリア> | |
パフォーマンスデザイン | 中村友美(セノ派) |
リサーチ | 星 茉里(はらぺこ満月) |
振付 | 北尾 亘(Baobab) |
出演 | 伊藤まこと、植田崇幸、北尾 亘(Baobab)、小麦粉くり子、沼田駿也、 HEIDI(バスタブNY)、目澤芙裕子(Baobab) |
移動アテンド | 星 茉里(はらぺこ満月)、山本 直 |
<大塚エリア> | |
パフォーマンスデザイン | 佐々木文美(セノ派)(快快) |
物体デザイン | 安藤僚子 |
ビジュアル | 萩原 慶 |
移動アテンド | 河村美帆香(快快)、草開大輔、桑原史香、玉田伸太郎、山崎皓司(快快) |
パフォーマンスデザイン | 杉山 至(セノ派) |
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振付 | 北尾 亘(Baobab) |
出演 | 飯森沙百合、伊藤まこと、植田崇幸、河村美帆香(快快)、北尾 亘(Baobab)、木原浩太、草開大輔、桑原史香、後藤かおり、小麦粉くり子、玉田伸太郎、手代木花野、沼田駿也、HEIDI(バスタブNY)、星 茉里(はらぺこ満月)、目澤芙裕子(Baobab)、八木光太郎、山崎皓司(快快) |
音楽 | とくさしけんご |
音響コーディネート | 相川 晶(有限会社サウンドウィーズ) |
衣裳 | 田畑大地 |
山車運搬 | 大塚 隆(カドマン企画)、青山 稔(有限会社青山運送) |
トランパル大塚コーディネート | 有限会社 プログレス・アイエヌジー |
技術監督 | 寅川英司 |
技術監督アシスタント | 横川奈保子 |
演出部 | 福澤汐莉、岸 京子 |
大道具 | 東宝舞台 髙部 茂 |
宣伝美術 | 高田唯(ALL RIGHT GRAPHICS) |
イラストレーション | 西川(C)友美 |
記録写真、映像 | 宮澤 響、藤川琢史(Alloposidae) |
制作 | 松宮俊文、荒川真由子(フェスティバル/トーキョー)、岩間麻衣子、加藤夏帆 (TASKO inc.) |
制作アシスタント | 金井美希 |
インターン | 石橋愛未、植松七海、纐纈涼香、杉田 亮 |
フロント運営 | つくにうらら |
特別協力 | 池袋本町商店会、としま南長崎トキワ荘協働プロジェクト協議会、南大塚ネットワーク |
協力 | 一般財団法人 日本気象協会、マスジド大塚、ここのがっこう |
主催 | フェスティバル/トーキョー、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会 |
フェスティバル/トーキョー19(以下、F/T)のオープニングプログラムを飾るのは、今回のために結成された「セノ派」なる舞台美術家コレクティブ。...
「オープンスタジオ」を実施し、スタジオを公開、創作の過程を見ていただけます。加えて、地域の方に家の中に「眠っているもの」を展示します。...