肌で感じる、プノンペンの街とアートシーン
 多ジャンル、多国籍のアーティストが活動する懐深い文化都市・プノンペン。本企画では、複数のアーティストによる作品展示のほか、同地で撮影された映像作品の上映を通し、そのアート事情を紹介します。また、日本のアーティストとのトークも開催するなど、プノンペンと東京、異なるフィールドを、アートを通じて重ねつつ、それぞれの文化、社会についても思考を深める場をつくっていきます。
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プログラム情報

公演名 アジアシリーズ vol.5 トランス・フィールド
フィールド:プノンペン
会場 北千住BUoY
日程

11/10(Sat)14:00 - 21:30
11/11(Sun)14:00 - 20:30

※途中入退場自由

言語 英語・クメール語/日本語逐次通訳つき
入場料 展示:500円(予約不要) トーク・上映:予約優先

タイムテーブル

●11月10日(土)
14:30〜16:00 マニス『トランス・言語 ー小説を書くこと』
登壇者:マニス モデレーター:ローモールピッチ・リシー

英語の普及が急速に進むプノンペンにおいて、カンボジアの母語であるクメール語による小説を版し、クメール語書籍専門店もオープンさせたマニス。複数の言語の間で揺れ動く、プノンペンのリアルな姿をお伝えします。

16:30〜18:00 ノーウェア『トランス・場所 ー新たな拠点をもつこと』
登壇者:ローリー、アジン モデレーター:小川希 (Art Center Ongoing 代表/TERATOTERAディレクター)

生まれ育った国を互いに離れ、プノンペンでアートスタジオ「Nowhere」を運営するローリーとアジン。国境を越えた先にある”ローカル”と、アートを通じて繋がる彼らの活動を紹介し、プノンペン流のインターナショナルとローカルの共存方法をお伝えします。
18:30〜20:30 新作ドキュメンタリー映像作品
『東京2018プノンペン』上映、トーク
登壇者:歌川達人、山川陸

”東京とプノンペン、2つのフイールド”をテーマに、ドキュメンタリー映画監督・歌川達人が新規製作した映像作品を上映。上映後には、歌川と共にリサーチをし、本プログラムの会場設計をした山川陸も迎え、リサーチの成果や映像作品についてのトークセッションを行います。
●11月11日(日)
14:15〜14:45
※終了時間を変更しました。
新作ドキュメンタリー映像作品
『東京2018プノンペン』上映

”東京とプノンペン、2つのフイールド”をテーマに、ドキュメンタリー映画監督・歌川達人が新規製作した映像作品を上映。

16:00〜17:30 ダナ・ラングロア 『トランス・世代 ー未来のアーティストに出会うこと』
登壇者:ダナ・ラングロア モデレーター:居原田遥 (インディペンデントキュレーター/コーディネーター)

プノンペンでキュレーターとして活動し、ギャラリーの運営、若手アーティスト育成事業など、現地のアーティスト達と共に幅広く活動するダナ・ラングロワ。次世代のアーティスト達へ向けられた眼差しと、これまでの活動紹介を通して、これからのプノンペンのアートシーンをお伝えします。

フォトギャラリー

アーティスト・インタビュー

        「フィールド・プノンペン」で上映した、現地のアーティストインタビューをYoutubeに公開いたしました。



    • ノーウェア(アートスペース)
    • マニス(小説家)
    • ラディ(ダンサー)
    • ササ・アート・プロジェクツ(アート・スペース)
    • ダナ・ラングロア(アートキュレーター)
    • ローモールピッチ・リシー(ボンプンディレクター)

アーティスト・プロフィール

ノーウェア

カンボジア・プノンペンに拠点に、ローリー・パク(韓国)、シャハルフィクリ・サレー(マレーシア)によって運営される、学び・交流し・インスピレーションを得るためのアートスタジオ。アート・ワークショップ、トーク、上映会、ソーシャルプロジェクトも行う。

●ローリー・パク 
1983年生まれ、韓国出身。2013年、自身でアーティストとしての活動をするため、ファッション業界から離職。その後、旅をするなかでベトナムに2年滞在し、自然や日々の生活からインスピレーションを得て創作するスタイルを獲得した。イラスト、パターンデザインや木版画を得意とする。

●シャハルフィクリ・サレー(アジン)
1977年生まれ、マレーシア出身。マラ工科大学にてグラフィックデザインを学ぶ。2000年からデザイン業に携わり、国内外多くの展示に参加。2013年にはタイポグラフィー、グラフィックデザイナー講師の職を離れ、自身の夢であった旅、アート活動を始める。クアラルンプールからスペインまでの2年間の旅の後、プノンペンの有名広告代理店での職を得る。学ぶ、シェアする、コラボレーションすることを大切にしながら創作をしている。

マニス

カンボジア国内で、20代を中心に支持を集めるミュージシャン。2012年、シンガーソングライターとしてデビューし、テレビ、ラジオだけでなくSNSを中心に活躍し、大きな人気を得ている。オリジナルの楽曲で、カンボジアの若者世代に力を与えている。 https://www.youtube.com/user/dieselgucci

2016年3月には、「SlanhSeavphov(Love Book)プロジェクト」の一環として、初の小説「ワン・ミッション」を発表。初年で7,000部を売り上げた。以後、国内で大きなヒットとなり、2017年には続編となる「ワン・ミッション:インナースレイヴ」を発表。4ヶ月間で4,500部を売り上げ、売上金の一部は、カンタボパ小児病院、アンコール小児病院に寄付された。

ダナ・ラングロア

アートディレクター、キュレーター。18年に渡り、カンボジアで活動するアーティスト達とコラボレーションをおこなう。これまで100以上の展覧会を手掛け、ジャバアーツ・プラットフォーム(2000年設立)からは多くの有名アーティストを輩出。2008~2014年にはディレクターとして、カンボジア国内のアートを扱う都市型フェスティバル「アワーシティ・フェスティバル」を開始。現在は、「カウンタースペース」(2018年設立)、「クリエイティブ・ジェネレーション」(2017年設立)、「ジャバ・クリエイティブ・カフェ」別名「ジャバアーツ」(2000年設立)のディレクターを務めている。

歌川達人

ドキュメンタリー映画監督。1990年東京生まれ。立命館大学映像学部卒。カンボジアに半年間滞在し制作したドキュメンタリー映画『カンボジアの染織物』がCabmodia International Film Festival2018、ギリシャのBeyond the border international film festival2018に選出される。現在、タイの僧侶を追ったドキュメンタリー映画を制作中。 また、映画の企画上映やシンポジウムのコーディネートなど、映像アートマネージメントにも携わる。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2013、2015のアジア千波万波コンペで、会場のリーダースタッフを務め、アジアの映画作家たちと交流する。
映画『カンボジアの染織物』予告編https://vimeo.com/263298765

山川 陸

1990年生。建築家。東京藝術大学美術学部建築科卒業。松島潤平建築設計事務所に勤務(2013-15年)後、同大学美術学部教育研究助手。2010年よりグリ設計名義で活動。近作に『オブジェクトディスコ』(2016-)、『WWFes2018』空間構成(2018)、新聞家『屋上庭園』美術制作(2018)等。建築がどのように読み取られ受容されるかを関心とし、設計業務の中で可読性の検証を行う。他、NPO法人モクチン企画、NPO法人有馬の村への参画。

モデレーター・プロフィール

ローモールピッチ・リシー

映画監督。王立プノンペン大学メディア・コミュニケーション学部卒業。BBCメディア・アクション・カンボジアのディレクター、プロデューサー、ライターを経て、2014年にアートを愛する若者のコミュニティ「プレンコブ」(キャンプファイヤーの意)を創設。失われたカンボジアの伝統を現代に接続するボンプン(ビレッジ・フェスティバル)を主催している。5回目の今年は、3日間で約140,000人が来場した。別名、YoKi Cöcöとしても活動。同日開催の『ボンプン・イン・トーキョー』ではキュレーターを務める。

小川希 (Art Center Ongoing 代表/TERATOTERAディレクター)

1976年神楽坂生まれ。2001年武蔵野美術大学卒。2004年東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。2002年から2006年に亘り、大規模な公募展覧会 『Ongoing』を、年一回のペースで企画、開催。その独自の公募システムにより形成したアーティストネットワークを基盤に、2008年に吉祥寺に芸術複合施設Art Center Ongoingを設立。現在、同施設代表。また、JR中央線高円寺駅~国分寺駅区間をメインとしたアートプロジェクト『TERATOTERA(テラトテラ)』のチーフディレクターも務める。

インディペンデントキュレーター/コーディネーター居原田遥

1991年沖縄生まれ。オルタナティブカルチャー、アクティビズムを関心軸に、沖縄とアジア圏をフィールドとし、美術、映像、映画などのイベント、展覧会の企画・作品制作のコーディネートを行う。現在、東京芸術大学でASEAN諸国との国際事業担当を務める。主な過去の企画・展覧会に、映画『Constellation』(2015)共同制作、『美しければ美しいほど』(2017、原爆の図 丸木美術館)キュレーション、『Barrak: survives』Pavilion Director(2018、Bangkok Biennial 2018)など。

ムービー

キャスト・スタッフ

参加アーティスト アジン、ローリー(n o w h e r e)、マニス、ダナ・ラングロア
トークモデレーター 小川 希、ローモールピッチ・リシー、原田 遥
設計・リサーチ 山川 陸
映像制作・リサーチ 歌川達人
   
ガイドマップ編集 出原日向子
ガイドマップデザイン 鈴木哲生
   
制作・リサーチ 武田侑子 (フェスティバル/トーキョー)
制作 荒川真由子 (フェスティバル/トーキョー)
協力 野本ひとみ
インターン 木村 夏、松本理沙、宮本日向子、前田麗奈
   
企画・主催 フェスティバル/トーキョー
アジアシリーズ共催 国際交流基金アジアセンター
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会場アクセス

北千住BUoY

  • 住所:足立区千住仲町49-11
  • 電話:080-3390-7776
  • JR、東京メトロ「北千住駅」より徒歩6分
  • 京成本線「千住大橋」より徒歩7分

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音楽

レクチャー

映像

海外

アジアシリーズvol.5 トランス・フィールド
『ボンプン・イン・トーキョー』

キュレーション:ローモールピッチ・リシー

11/10 (Sat) - 11/11 (Sun)

北千住BUoY