F/T18主催プログラムで、バングラデシュから招聘する「ショプノ・ドル『30世紀』」をより一層お楽しみ頂くために、アートを通じてバングラデシュを読み解くトークイベントを開催します。

本イベントでは、ショプノ・ドルの演出家ジャヒド・リポンさん、東京外国語大学准教授ベンガル文学専門の丹羽京子さん、そして、福岡アジア美術館学芸員の五十嵐理奈さんを招いて、日本ではあまり取り上げられることのないバングラデシュのパフォーミングアーツやビジュアルアートについてお話頂きます。
美術だけでなく、歴史や文化にも触れることのできる絶好の機会ですので、ぜひ足をお運びください。

プログラム情報

日程

11/1 (Thu) 18:30~ 「パフォーミングアーツから見るベンガル文化」
丹羽京子(東京外国語大学 准教授、ベンガル文学専門)

11/2 (Fri) 18:30~ 「現在のバングラデシュ演劇:継続する伝統とモダニズム」
ジャヒド・リポン(演出家、ショプノ・ドル代表)
※ベンガル語・日本語逐次通訳あり

11/3 (Sat) 14:00~ 「都市に生きるアート―バングラデシュ、ダッカの町から」
五十嵐理奈(福岡アジア美術館 学芸員)

※スケジュールや内容に変更がある場合は、こちらのページにて発表します。

会場 東京芸術劇場 アトリエイースト
定員 30名程度
言語 日本語
入場料 500円(予約優先)
主催:フェスティバル/トーキョー

プログラム詳細

11/1(Tue) 18:30
「パフォーミングアーツから見るベンガル文化」


ベンガルと呼ばれる地域は、現在ではバングラデシュとインドの西ベンガル州に分かれていますが、同じベンガル語を使用し、千年以上にわたって共通の文化を育んできました。豊かな伝統を誇るベンガル文学は長らく韻文を中心に歌われるものとして発展し、その歌から演劇や踊りなどのパフォーミングアーツも花開いていきました。近代に入るといわゆる近代演劇も上演されるようになりましたが、それに一石を投じる作品を発表し続けたのが、ノーベル賞詩人のタゴールです。今回はそのタゴールも含め、ベンガルのパフォーミングアーツを中心にその文化を紐解いていきます。

丹羽京子 (東京外国語大学 准教授)

東京外国語大学修士課程修了後、コルカタ(旧カルカッタ)のジャドブプル大学大学院比較文学科博士課程で学びPh.D.取得。東京外国語大学准教授。専門は近現代のベンガル文学および比較文学。訳書に『ノズルル詩集』(花神社、1995)、『ドラウパディー』(現代企画社、2003)、『赤いシャールー』(大同生命国際文化基金、2004)、『バングラデシュ詩選集』(大同生命国際文化基金、2007)、『もうひとつの夢』(大同生命国際文化基金、2013年)、『日本旅行者』(本郷書森、2016年)、著書に『タゴール』(清水書院、2011)など。

11/2 (Fri) 18:30
「現在のバングラデシュ演劇:継続する伝統とモダニズム」

 

バングラデシュの演劇は長い伝統をもち、その伝統的手法と西洋の演劇スタイルを織り交ぜアップデートし続けるバングラデシュの現代演劇は、現在世界的に考察されています。しかし、イギリス植民地時代であった200年もの間、ベンガル演劇の正確な概念は存在しませんでした。1971年のバングラデシュ独立以降、ショプノ・ドルを含めいくつかの劇団や大学の演劇学部は、語りを織り交ぜた伝統的な演劇スタイルを軸に、西洋演劇の手法を取り入れた新たなベンガル演劇の構築を目的に研究を進めています。今回は、写真や音声、映像を用いながら現在のバングラデシュ演劇シーンを読み解きます。

ジャヒド・リポン (劇団ショプノ・ドル代表)

1969年生まれ。ジャハンギルナガル大学演劇学部(演出専攻)にて学士号と修士号を取得。演出家、俳優、指導者、研究者として32年間演劇に関わり続ける。ナショナル・インスティテュート・オブ・マス=コミュニケーションのディレクター、バングラデシュ・マイム・フェデレーションの委員長を兼任。

11/3 (Sat) 14:00
「都市に生きるアート―バングラデシュ、ダッカの町から」

インドの西ベンガル州と共通するベンガル文化を基層にもつバングラデシュは、1971年の独立を求める運動のなかで、新しい自分たちの国「バングラデシュ」の文化を模索しました。それらは首都ダッカの町に今も息づいています。派手な装飾やブリキ絵をつけて町を走るリキシャ(三輪自転車タクシー)などの大衆芸術や、独立記念日に壁や道路いっぱいに広がる花文様のアルポナなど民俗芸術にルーツをもつグラフィティは、バングラデシュの都市文化として、人々の生活のなかでライブに生きるアートの姿です。また、近年、現代アートシーンも急速に活発な動きを見せ、「ダッカ・アート・サミット」や「バングラデシュ・アジア美術ビエンナーレ」など大型国際展が開催されています。バングラデシュのうごめくアートの現在を、ショプノ・ドル「30世紀」に登場する出来事や衣装をヒントに読み解きます。

@Latif Hossain

五十嵐理奈(福岡アジア美術館 学芸員)

1990年代末に在日バングラデシュ人コミュニティのフィールドワークをし、池袋で「バングラデシュ・フェア(現ボイシャキ・メラ)」を彼らと一緒に立ち上げる。その後、一橋大学大学院で文化人類学を学び、1999-2000年に刺繍布製品ノクシ・カンタの文化人類学的調査のため、インド国境に近いバングラデシュの村に滞在。2001年「ベンガルの刺繍カンタ」展(福岡アジア美術館)に携わった後、2003年より現職。これまでに調査・企画した展覧会にバングラデシュの現代美術作家「ニルーファル・チャマン」展(2007)、「魅せられて、インド。―日本のアーティスト/コレクターの眼」(2012)、「もっと自由に! ガンゴー・ヴィレッジと 1980年代・ミャンマーの実験美術」(2012)など。

ご予約

下記フォームよりお申込みください。(当日清算)

スタッフ

通訳 ムクル・モスタフィズ
司会 ジュエル・アーサン・カムルル
   
主催 フェスティバル/トーキョー

会場アクセス

東京芸術劇場

  • 住所:豊島区西池袋1-8-1
  • 電話:03-5391-2111(代)
  • JR他「池袋駅」西口より徒歩2分(駅地下通路2b出口と直結)

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10/23(Tue) - 11/11(Sun)

東京芸術劇場 アトリエイースト ほか

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