バカバカしくも切ない「物語」への試み。イギリスからやってきた遊び心満載の実験演劇
現代における演劇、パフォーマンスの意味を問い続けてきたイギリスのパフォーマンス・グループ、フォースド・エンタテインメント。彼らがおしゃべりやジョーク、マジック、ダンスなど、さまざまな「演劇的試行」を取り込みながら作り上げた壮大な実験劇が、日本初演される。
よい物語とは何か? よい物語に必要なものとは? 6人の男女による語りは、愛や死、セックスから洗濯物の話まで、珍妙なダンスやふざけた楽器演奏も挟みながら、てんでバラバラに、互いに邪魔しあいつつよどみなく続いていく。それぞれの話それ自体に完成は訪れない。だが、パフォーマンス全体を貫くバカバカしさとそこはかとない哀愁はむしろ、物語と観客の豊かな関係性を予感させる。
フォースド・エンタテインメントはアーツカウンシル・イングランドより助成を受けています。
助成:アーツカウンシル・イングランド
特別協力:ブリティッシュ・カウンシル
助成:グレイトブリテン・ササカワ財団
- ティム・エッチェルス / フォースド・エンタテインメント
- 1962年生まれ。84年にフォースド・エンタテインメントの設立に参加、演出を務める。パフォーマンス、ビジュアルアートと物語を横断しながら、上演のライブ性や、時間や場にとらわれないイベント性に着目した...
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リコメンド
ティム・エッチェルス、彼はパスの達人です。《言葉》を観客にパスすることの。
これまでに僕は、彼自身が紙に書かれたテキストを読みながら進行するパフォーマンスを見たことがあります。彼がこどもたちとつくりあげた舞台も見たことがあります。いちばん最近では、ヘッドホン越しにMP3プレイヤーから流れてくる音声を聞きながら図書館のテーブルの前に置かれた本を読むという形式のパフォーマンスを体験しました。
形式はどれも違います。でも僕にとって、ティム・エッチェルスの作品にいつも共通しているーー常に保証されている、ともいえるーー質は、《言葉》がこちらに届いてくる、そのときの精確さです。
彼の書く言葉そのものがその力をもっている、それだけでなく、その言葉の届け方にも極意があるのでしょう。とにかくティム・エッチェルスの《言葉》の観客に作用してくる力の強さは、ただなりません。
もらいやすいパスを出す。簡単そうにみえてとても難しいことです。でも彼はいつもそれをやってます。きっとなにかを会得しているんでしょう。こんなにもらいやすいパスを自分はこれまでもらったことがないんじゃないかと、観客としての僕は彼の作品を体験するにつけ、思うのです。
『嵐が来た』を見たことは、僕もまだありません。だから僕も、またあのパスを堪能できるのだ、と楽しみにして、『嵐が来た』を見にいきます。
チケット購入
一般前売開始:2013年10月5日(土)10:00より
料金:自由席(整理番号付)
一般前売 4,500円(当日 +500円)
学生 3,000円、U18(18歳以下)1,000円(前売・当日共通、当日受付にて要学生証提示)
お取扱い:F/Tチケットセンター(電話/Web)、東京芸術劇場ボックスオフィス、チケットぴあ[Pコード:431-141]、
カンフェティチケットセンター、PassMarket
◎3演目セット割、海外演目スペシャルパス、学生パス、F/Tパス、ペアチケット対象。
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