アジア全土より応募総数150件。その中から選ばれた気鋭のカンパニー11組に要注目。アジアの新機軸はここから生まれる-!?
> 公募プログラムとは
> 公募プログラム劇評を読む
進化・拡大するF/T11の「公募プログラム」
F/T10より新たに立ち上がった、若手アーティスト・カンパニーの自主公演をサポートする「F/T公募プログラム」。今年から公募対象地域がアジア地域にも拡大!日本全国から約70件、中国、台湾、韓国、インド、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアなどアジア全域から約80件、計150件の応募がありました。選考の結果、日本国内から7組、韓国2組、中国1組、シンガポール1組が参加決定。同時代のアーティストたちが、それぞれの暮らす社会の中で、何を問題意識とし、どのような手法で作品に昇華しているのか必見です。アジア全域から集まった若い才能がぶつかり合う「F/T公募プログラム」はアジアの可能性を再発見する場となるでしょう。
いよいよ「F/Tアワード」も始まる!
F/T11公募プログラムにて上演された作品のうち、新しい価値を創造する優れた作品、アーティストに対してはF/Tアワードを授与し、受賞者は翌年以降のフェスティバルでF/T主催作品としての作品上演を約束されます。第1回目のアワードを受賞するのはどのアーティスト・カンパニーか、アジア全域から熱い注目が集まる!
≪F/T11公募プログラム アワード審査員≫
◇内野 儀 Tadashi Uchino
1957年生まれ。演劇批評家・東京大学総合文化研究科教授。専門は日米現代演劇。表象文化論学会理事、神奈川芸術文化財団理事、セゾン文化財団評議員。米国のパフォーマンス研究学術誌"TDR"(MIT Press)編集委員。主な著書に『メロドラマの逆襲―<私演劇>の80年代』、『メロドラマからパフォーマンスへ―20世紀アメリカ演劇論』"Crucible Bodies" 等。
◇鴻 英良 Hidenaga Otori
1948年生まれ。演劇評論家。専門はロシア芸術思想。ウォーカー・アート・センター・グローバル委員、国際演劇祭ラオコオン芸術監督、舞台芸術研究センター副所長を歴任。著書に『二十世紀劇場―歴史としての芸術と世界』、共著に『反響マシーン―リチャード・フォアマンの世界』他、訳書にカントールの『芸術家よ、くたばれ!』、タルコフスキー『映像のポエジア』などがある。また『シアターアーツ』第一期編集代表、『舞台芸術』(1~10号)編集委員を務めた。
◇ハンス=ティース・レーマン Hans-Thies Lehmann
1944年ドイツ生まれ。演劇理論家・批評家。ドイツ語圏における現代演劇研究の第一人者。フランクフルト大学教授。また、世界各地の大学にて客員教授を務めている。1999年に発表された演劇理論書『ポストドラマ演劇』は現在18カ国語に翻訳され、世界の演劇潮流に多大な影響を及ぼしている。また前任のギーセン大学応用演劇学科からはリミニ・プロトコルや ルネ・ポレッシュなど多くの才能が輩出され、教育者としても高い評価を受けている。
◇松田正隆 Masataka Matsuda
1962 年生まれ。劇作家・演出家・京都造形芸術大学舞台芸術学科客員教授。90 年、京都を拠点に時空劇場を結成。長崎弁を用いたせりふ劇『紙屋悦子の青春』『坂の上の家』『海と日傘』の長崎三部作で一躍注目される。96年『海と日傘』で岸田國士戯曲賞を受賞。97年劇団を解散、劇作家専業を経て、2003年にマレビトの会を結成。近年の主な作品に『声紋都市-父への手紙』(09年)、『PARK CITY』(09年)、『HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』 (10年)などがある。
◇相馬千秋 Chiaki Soma
1975年生まれ。F/Tプログラム・ディレクター。NPO法人アートネットワーク・ジャパン所属。主な活動に東京国際芸術祭「中東シリーズ04-07」、横浜の舞台芸術創造拠点「急な坂スタジオ」設立およびディレクション(2006年-10年)、フランス文化政策研究など。最近では都市空間に演劇をインストールするプロジェクトをプロデューサー、ドラマトゥルクとして積極的に展開している。