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本プログラムについて

想像力が「その場その時」を埋め尽くす

舞台芸術の特徴である「その場、その時」でしか体験し得ない空間・時間を創り出す維新派。-<彼>と旅をする20世紀三部作-と題し、 2007年には南米篇『nostalgia』、08年には東欧篇『呼吸機械』を上演。琵琶湖に水上舞台をつくりだした最近作『呼吸機械』では、美術、音 楽、踊り、バリ島のケチャに似ていることから「大阪弁ケチャ」と評される俳優の発話、その全てが琵琶湖の情景と溶け合い、観客を魅了した。また、演出の松 本雄吉は第8回朝日舞台芸術賞アーティスト賞を受賞した。
フェスティバル/トーキョーとの共同製作により発表する『ろじ式』は、10年に計画する同三部作の第三部「アジア篇」に向けた大いなる実験作。<ろじ>は 家並みに挟まれた細い道の<路地>のこと。公道と私道の境のあいまいな管理されることのない空間、不合理なるものの迷宮、日常空間でありながら時として非 日常の貌を覗かせる魅力的な奥行き。過去さまざまな作品の中で<路地>を取り上げてきた維新派が、"東京のエアポケット"―廃校になった中学校が転用され たにしすがも創造舎にどのような<路地>を見出し、なにを出現させるのか。演劇ならではの一回性にこだわる維新派6年ぶりの東京公演にして、10年第三部 「アジア篇」への回路を作り出す新作の世界初演は見逃せない。

校庭には屋台村も出現!

今回の東京公演にあたり、維新派名物の屋台村も、にしすがも創造舎校庭に出現。維新派屋台チームとにしすがも創造舎の周辺地域との連携により店舗が出され、校庭と劇場が一体となった異世界へと来場者を誘う。