平田オリザは、日本の現代演劇界で、いまもっとも注目されている劇作家・演出家。 平田は、大学在学中に劇団「青年団」を旗揚げし、以来、一貫した演劇方法論によって、 持続的な活動を続けてきた。平田の提唱する「現代口語演劇理論」という実践的で新しい演劇理論は、『現代口語演劇のために』などの著作にまとめられ、90年代以降の演劇界に強い影響を与え続けている。
また、平田自身が支配人を務める「こまばアゴラ劇場」は、青年団の本拠地であるばかりではなく、日本全国の劇団のほか海外の劇団との相互交流をはかる現代演劇の発信地となっている。平田は、フェスティバル・ディレクターを務めてきた大世紀末演劇展などを通じて、20年近くにわたって、地域の演劇を東京の観客に紹介してきた。 さらに近年は、合同プロジェクトやワークショップを通じて、フランスをはじめ韓国、オーストラリア、アメリカ、アイルランド、カナダなど海外との交流も深まっている。
劇作家、演出家。1978年イラン生まれ。16歳でシラーズの新聞でショート・ストーリーを発表。17歳で映画に夢中になり、映画の演出及び映画技術の勉強を始める。1996年Mehr劇団が彼のショート・ストーリーのもとで芝居を企画し、コヘスタニが演劇と出会うきっかけとなる。一年間俳優としてMehr劇団に参加をした後、劇作に転向。2000年、22歳で、自らの2回目の戯曲『The Murmuring Tales』を演出し、第18回ファジル演劇祭(イラン)で5部門受賞。2002年の『Dance on Glasses』は近年イランで最も議論を招き、成功した作品の一つとなりヨーロッパ各地で上演。また、2005年の『Amid the Clouds』及び2007年の『Recent Experiences』でヨーロッパ巡演。現在世界で最も注目する非西洋圏劇作家・演出家の一人。
シャイヨー国立演劇学校卒業。アガト・アレクシ、フィリップ・アドリアン、ジャン=ピエール・ヴァンサンなどの演出助手をつとめ、1992年より演出を始める。ドイツ戯曲のレパートリーに愛好を持ち、自らのカンパニーL’Ultime&Coでホルヴァート、カイザー、レンツ、トロレやハルムス等の作品を多く演出している。1999年ジェヌヴィリエ国立演劇センターでセネカ(古代ローマの哲学者・劇作家)の悲劇『テュエステス』を演出し、高い評価を得、巡演された。2001年にアヴィニヨン演劇祭にて『マクベス』(作:シェイクスピア)を発表。2003年よりブザンソン国立演劇センター芸術監督。近年では2007年にE.T.A.ホフマンの『砂男』およびロアルド・ダールの『魔女がいっぱい』をあやつり人形芝居で創造している。2008年当演劇センターにイブセンの『ペール・ギュント』を演出。