演出・出演:谷口暁彦
ここはどこ? そこにいるのは?
バーチャル空間で軽やかに問われる「境界」
骰子を振るたび、過去に落ちた場所の風景が、面ごとに現れるリアルタイムシミュレーション『骰子一擲』(18)、巨大な3Dブラウザを、自らのアバターを操作させ閲覧させる『The Big Browser 3D』(16)など機知に富んだ作風で、現実と仮想空間の境界線を再定義し続けるメディア・アーティスト谷口暁彦。その初めての劇場作品が、F/Tで創作、上演されます。クッション素材でつくられた子供のための遊び場「ソフトプレイ」と、現実をシミュレーションするバーチャル空間とを重ね合わせるという本作。そこで自身が操作する谷口のアバターが披露するパフォーマンスとは−−? 特定の場所はもちろん、身体すら必要としない「上演」への取り組みは、どのような問いと可能性を私たちに投げかけるのでしょう。
インタビュー「谷口暁彦が示す、オルタナティブな場所が消えた時代の同期とズレ」
インタビュー・テキスト 杉原環樹 編集:宮原朋之、久野剛士(CINRA.NET編集部)
2010年代は、スマホや仮想空間をめぐる技術の普及によって、現実とインターネットの距離が急速に縮んだ時代だった。2000年代後半に活動を始めた谷口暁彦は、こうした新技術がもたらすリアリティーの変化を、ユーモアと深い考察を通じて示してきたメディアアーティストだ。自身のアヴァターや身近な日用品が登場するその作品は、忘れがたいインパクトを与えると同時に、見るものの世界に対する眼差しを静かに変えていく。
そんな谷口の初となる劇場作品『やわらかなあそび』が、10月より開催されている『フェスティバル/トーキョー19』のプログラムとして上演される。この公演を機に、彼にこれまでの活動の歩みを尋ねた。谷口は、いかにネットアートに出会い、変わり続ける社会の中で独自の表現を作り上げたのか? そして、「いまここ」を強く意識させる劇場空間にヴァーチャルな世界を介入させる、今回のパフォーマンスでの挑戦とは?
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舞台芸術祭「フェスティバル/トーキョー19」が 開催中。パフォーミング・アーツの最前線を探る 「トランスフィールド from アジア」を見逃すな!
メディア・アーティスト谷口暁彦が初めて劇場作品に挑戦。 『やわらかなあそび』
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1983年生まれ。メディア・アート、映像、彫刻、DJなど、さまざまな形態、手法で作品を発表している。多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース専任講師。主な展覧会に「SeMA Biennale Mediacity Seoul 2016」(16/ソウル市立美術館)、個展に「超・いま・ここ」(17/CALM & PUNK GALLERY)など。
公演名 | やわらかなあそび |
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日程 |
11/9 (Sat) 13:00 / 18:00 |
会場 | シアターグリーン BIG TREE THEATER |
上演時間 | 75分(予定) |
上演言語 | 日本語 |
チケット種類 | 自由席(整理番号つき) |
一般前売り | ¥3,000 |
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学生 |
¥2,000※1 |
高校生以下 | ¥1,000※2 |
当日 | ¥3,500 |
3演目セット | ¥2,600 |
※1 当日券共通。当日受付で要学生証提示
※2 当日券共通。当日受付で要学生証または年齢確認可能な証明書の提示
F/Tチケットセンター (24時間受付)
電話予約: 03-5961-5209
開設期間:8月28日~11月10日
(会期中無休、9/2~10/4は土日祝定休)
演出・出演 | 谷口暁彦 |
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技術監督 | 寅川英司 |
技術監督アシスタント | 横川奈保子 |
舞台監督 | 佐藤豪 |
演出部 | 荒牧大道 |
照明コーディネート | 木下尚己(株式会社ファクター) |
音響コーディネート | 相川 晶(有限会社サウンドウィーズ) |
映像コーディネート | ムーチョ村松 |
宣伝美術 | TAICHI ABE DESIGN INC. |
記録写真・記録映像 | 藤川琢史、宮澤響(Alloposidae) |
制作 | 武田侑子(フェスティバル/トーキョー)、TASKO inc.(小森あや) |
制作アシスタント | 鈴木千尋 |
3Dスキャン協力 | 株式会社Psychic VR Lab |
共催 | 国際交流基金アジアセンター |
主催 | フェスティバル/トーキョー |