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予定人数に達したため、募集を締め切らせて頂きました。
日時:2009年2月4日(水)14時〜18時
於:東京芸術劇場中ホール
日本語/仏語 同時通訳つき
入場無料・要予約
*別途、同時通訳イヤホン使用料(1000円)がかかります。
巨大資本が生み出すマスカルチャーによって世界を覇権するアメリカ、
莫大な国費を投入した文化政策によって“文化大国”を誇示し続けるフランス、
そしてその両国の影響を受けながらも独自の道を模索する日本―。
新進気鋭の仏人作家フレデリック・マルテルが論じる壮大なアメリカ文化システム論*を出発点に、21世紀に可能な文化システムの新地平を探ります。東京発の舞台芸術の祭典フェスティバル/トーキョーの幕開けを飾る、ダイナミックな文化システム論!
*『超大国アメリカの文化力―仏文化外交官による全米踏査レポート』(09年1月岩波書店より発売予定)
主催:フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京都、豊島区、財団法人東京都歴史文化財団、東京芸術劇場、財団法人としま未来文化財団、NPO法人アートネットワーク・ジャパン
協賛:株式会社資生堂
後援:朝日新聞社、岩波書店、国際交流基金、全日本空輸株式会社、フランス大使館、社団法人メセナ協議会
お問合せ
フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局
〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨4-9-1
NPO法人アートネットワーク・ジャパン内
TEL 03-5961-5202/FAX 03-5961-5207 E-MAIL toiawase@anj.or.jp
14時〜 開会のあいさつ:福原義春(株式会社資生堂名誉会長、東京芸術文化評議会会長、フェスティバル/トーキョー組織委員)
14時10分〜 問題提起:根本長兵衛(本企画コーディネータ)
14時20分〜 基調講演1 フレデリック・マルテル(作家・ジャーナリスト、『超大国アメリカの文化力―仏文化外交官による全米踏査レポート』著者)
14時50分〜 基調講演2 ジャック・ラング (政治家・元フランス文化大臣)
休憩
15時40分〜 パネル・ディスカッション:
ジャック・ラング/フレデリック・マルテル/辻井喬/外岡秀俊/平田オリザ
17時30分〜 質疑応答
*上記は目安であり、各セッションの開始時間は変更する場合がありますのでご了承ください。
21世紀の芸術創造を支えるの主力は、文化政策か、フィランソロピーか?
グローバル化の進行に、文化の多様性はどう抗うか?-新しい地球市民意識を支える文化システムの可能性
デジタル化とIT技術の芸術文化への侵入は、エリート文化をどう変質するか?
国際文化都市・東京のプレゼンス確立に向けて―東京からの文化発信とフェスティバルの役割
ジャック・ラング Jack Lang
1939年生まれ。政治家。1963年ナンシー世界演劇祭を設立、シャイヨー宮劇場芸術監督を務めたのち、77年の総選挙で社会党公認の仏国民議会下院議員に当選。81年 に左翼政権を樹立したミッテラン大統領は、文化振興を最重要政策に掲げ、気鋭の若手政治家ジャック・ラングを文化大臣に抜擢、文化省予算を倍増し、国家主導型の芸術支援を展開した。ラングは、若者人気ナンバーワンの閣僚として、舞台芸術、現代美術、映画からロックさらに劇画、サーカスまで、広範な文化 創造を支援する強力な文化政策を推し進め、マルロ—と並ぶ大物文化大臣として国際舞台でも活躍した。84年〜90年の「日仏文化サミット」(仏文化省・朝日新聞社共催)もラング文化相の提唱で実現した。現在、社会党幹部として、マルティーヌ・オブリ新第一書記を助けて党再建に取り組んでいる。
フレデリック・マルテル Frédéric Martel
1969年生まれ。作家、ジャーナリスト、社会学博士。公共法、政治学、および哲学のディプロムも持つ。文化省国際関係局勤務、ミシェル・ロカール元首相顧問などを経て、マルティーヌ・オブリ労働・連帯相の専門顧問などを歴任。2001年から05年にかけてボストンのフランス大使館に文化アタシェとして勤務。その間に、アメリカの文化システムを膨大なフィールドワークや実証資料をもとに縦横に論じた大著『アメリカの文化について』(邦訳:『超大国アメリカの文化力―仏文化外交官による全米踏査レポート』)を執筆し、一躍話題を集める。ジャーナリスト・研究者として多くの新聞・雑誌にも定期的に記事や論文を執筆。またラジオ番組の企画・司会を務めるほか、パリ政治学院などの国内外の高等研究機関でも教鞭をとっている。
辻井喬 Takashi Tsujii
1927年東京生まれ。詩人・作家。東京大学経済学部卒業。1955年に詩集『不確かな朝』を刊行、以来数多くの作品を発表。2006年に第62回恩賜賞・日本芸術院賞を受賞。日本芸術院会員、日本ペンクラブ理事、日本文藝家協会副理事長、マスコミ九条の会呼びかけ人。近著に詩集『鷲がいて』(第24回現代花椿賞、第58回読売文学賞受賞)『自伝詩のためのエスキース』、小説『萱刈』『書庫の母』、随筆評論集『新祖国論』、対談『ポスト消費社会のゆくえ』(上野千鶴子氏と)、講演録集『憲法に生かす思想の言葉』など。
外岡秀俊 Hidetoshi Sotooka
1953年生まれ。1977年朝日新聞社入社。学芸部員、ニューヨーク 支局員、ヨーロッパ総局長、ゼネラル・エディター(東京本社編集局長)などを歴任。現在編集委員として香港駐在。学生時代に書いた『北帰行』(河出書房新 社、76年)で第13回文藝賞受賞。ほかに『アメリカの肖像』(朝日新聞社、94年)、『国連新時代』(ちくま書房、94年)、『地震と社会(上・下)』 (みすず書房、98年)、『日米同盟半世紀』(共著、朝日新聞社、01年)、『9月11日 メディアが試された日』(共著、大日本印刷ICC本部、01 年)、『傍観者からの手紙』(みすず書房、05年)など。朝日新聞の連載企画「世界の名画」のライターのひとりだった。ニュー ヨーク、ロンドンではシアターゴーアとして米欧の演劇、パーフォミング・ アーツに親しんだ。
平田オリザ Oriza Hirata
1962年東京生まれ。劇作家・演出家・こまばアゴラ劇場支配人。大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授。国際基督教大学在学中の劇団「青年団」結成以来「現代口語演劇理論」を提唱し、90年代以降の演劇界に強い影響を与え続けている。95年『東京ノート』で第35回岸田國士戯曲賞受賞。2002年『芸術立国論』(集英社新書)で、AICT演劇評論家賞受賞。2003年『その河をこえて、五月』(2002年日韓国民交流記念事業)で、第2回朝日舞台芸術賞グランプリ受賞。2006年モンブラン国際文化賞受賞。その戯曲は世界各国語に翻訳され、特にフランスでは数多く出版されている。また2002年度以降国語教科書に採用された平田のワークショップの方法論に基づき、年間で30万人以上の子供たちが教室で演劇を創作している。
コーディネータ:根本長兵衛 Chobei Nemoto
1932 年東京生まれ。早稲田大学大学院仏語仏文博士課程修了後、1961年朝日新聞社入社。パリ、ローマ両支局長、パリ駐在文化担当編集委員を歴任、仏文化省・朝日新聞社共催の「日仏文化サミット」日本側事務局長、論説委員を経て1990年退社。同年以降、2002年まで、共立女子大教授・(社)企業メセナ協議会専務理事を兼務。フランス政府の芸術文化勲章、シュヴァリエ・オフィシエ両章受賞。著書、『小さい目のフランス日記』(朝日新聞社)監修・共著に『世界の歴史と文化:フランス』(新潮社)、『グローバル化で文化はどうなる?』(藤原書店)など。