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「想像力どこへ行く?」をテーマに8組のアーティストが参加。
10月16日から11月15日までの31日間、東京より新しい舞台芸術のかたちを提示。
― メインビジュアルは Allright Graphics 髙田 唯 ―
フェスティバル/トーキョー実行委員会(名誉実行委員長:高野之夫 豊島区長、実行委員長:福地茂雄)は、第13回となるフェスティバル/トーキョー20の開催決定とテーマおよびメインビジュアル、参加アーティスト等を発表しました。
2009年に東京から新しい文化の波を生み出すべく開始されたフェスティバル/トーキョー(以下F/T)は、舞台芸術やアートをとおして、多様な人々の交流の場を生み出してきました。新型コロナ(COVID-19)感染症の拡大により、これまで通りの人の移動、交流が難しくなってきた今、からだが留まっても働かせることができるひとりひとりの「想像力」の役割が増してきています。F/T20では、「想像力どこへ行く?」をテーマに、人や都市から始まる舞台芸術祭ならではの新しい舞台芸術のかたちを提示していきます。
感染症対策を実施した新しい上演・上映スタイルを探りながら、F/Tでしか出会えない舞台芸術プログラムをはじめ、まちなかでの上演や、オンラインを活用したプログラム、若手アーティストと協働する事業、市民参加型の作品など、多彩なプロジェクトを展開します。
なお、プログラム詳細は7月10日(金)11時より発表予定です。(オンライン演目発表会開催予定。参加方法など詳細は各種SNSからの情報をご覧ください。)
【開催概要】
●日時:10/16 (Fri) - 11/15 (Sun)
●会場:東京芸術劇場、あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)、トランパル大塚、豊島区内商店街、オンライン会場 ほか
※内容は変更になる可能性がございます。
フェスティバル/トーキョー(F/T)は、同時代の舞台芸術の魅力を多角的に紹介し、新たな可能性を追究する芸術祭です。
2009年の開始以来、国内外の先鋭的なアーティストによる演劇、ダンス、音楽、美術、映像等のプログラムを東京・池袋エリアを拠点に実施し、337作品、2349公演を上演、72万人を超える観客・参加者が集いました。「人と都市から始まる舞台芸術祭」として、都市型フェスティバルの可能性とモデルを更新するべく、新たな挑戦を続けています。
本年は新型コロナウイルス感染拡大を受け、オンライン含め物理的距離の確保に配慮した形で開催いたします。
主催:フェスティバル/トーキョー実行委員会
豊島区/公益財団法人としま未来文化財団/NPO法人アートネットワーク・ジャパン、
東京芸術祭実行委員会〔豊島区、公益財団法人としま未来文化財団、フェスティバル/トーキョー実行委員会、公益財団法人東京都歴史文化財団(東京芸術劇場・アーツカウンシル東京)〕
令和2年度 文化庁 国際文化芸術発信拠点形成事業
フェスティバル/トーキョー20は東京芸術祭2020の一環として開催いたします。
F/T20 想像力どこへ行く?
無数の想像力が、いまこの瞬間にも、どこかのドアを開けに行こうとしています。
ふだんとは違う人の移動や出会いが起こる機会になることが、フェスティバルの大切な機能のひとつだと、F/Tでは考えてきました。なぜなら移動や出会いは、未来に何かが生まれる可能性につながるからです。とくにアートは、経済合理性と無縁とは言えないまでも、わたしたちを無意識に縛る効率や常識からあえて距離を置き、意外な通路、入口や出口を作れるはずだと信じています。
ところがご存知のとおり、ヒトの移動や出会いが極端に難しくなる事態が、今年になって世界的な規模で起こりました。COVID-19の大流行により、移動や出会いの意味がすっかり変わってしまい、それらのリスクとありがたみの両方が剥き出しになっています。国と国の間だけでなく、都道府県の間や、家の内と外の間、人と人との間にまで、突如国境が出現したかのようです。
こんな状況だからこそ、想像力が大事だと、誰もが思っているはずです。困難な状況に置かれている人々のことを考えなければならない。来るべき事態に備えなければならない。しかし想像力は、いつもそう都合よく働くとはかぎらないこともわかっています。第一わたしたちは、今年の初めまで、この事態を想像すらできていませんでした。それにわたしたちは、よいこと、真面目なことばかりを想像するわけでもありません。手に負えない想像力が、わたしたちを食べてしまうこともある。もう想像するのに疲れてしまっているかもしれない。
それでも想像力が止まらないのは、自分のこと、人のこと、社会のこと、世界のこと、とくにそれらの未来のことを、わたしたちが気にせずにはいられないからだと思います。感染症との付き合いが長期にわたると予想されるなか、どれだけ形を変えてでも、国内外含めた交流の通路を確保し、未来に何かが生まれる可能性を耕しつづけることが必要だと考えて、フェスティバルの開催を決めました。からだに制限がかかっても、想像力とともに開けられるドアがあるし、想像力が生み出す現実があります。
今年の会期がさまざまな参加者の方たちとともに出会いの意味をアップデートする機会となるように、まずはアーティストやパートナーの方々と実現可能な色々な形を探っている最中です。新しい状況は随時お伝えしていきます。秋にお会いするのを楽しみにしています。
ディレクター 長島 確・共同ディレクター 河合千佳
立教大学文学部フランス文学科卒。同大学院在学中、ベケットの後期散文作品を研究・翻訳するかたわら、字幕オペレーター、上演台本の翻訳者として演劇に関わるようになる。その後、日本におけるドラマトゥルクの草分けとして、さまざまな演出家や振付家の作品に参加。近年は演劇の発想やノウハウを劇場外に持ち出すことに興味をもち、アートプロジェクトにも積極的に関わる。参加した主な劇場作品に『アトミック・サバイバー』(阿部初美演出、TIF2007)、『4.48 サイコシス』(飴屋法水演出、F/T09秋)、『フィガロの結婚』(菅尾友演出、日生オペラ2012)、『効率学のススメ』(、ジョン・マグラー演出、新国立劇場)、『DOUBLE TOMORROW』(ファビアン・プリオヴィル演出、演劇集団円)、『マザー・マザー・マザー』(中野成樹+フランケンズ、CIRCULATION KYOTO)ほか。主な劇場外での作品・プロジェクトに「アトレウス家」シリーズ、『長島確のつくりかた研究所』(ともに東京アートポイント計画)、「ザ・ワールド」(大橋可也&ダンサーズ)、『←(やじるし)』(さいたまトリエンナーレ2016)、『まちと劇場の技技(わざわざ)交換所』(穂の国とよはし芸術劇場PLAT)など。18年度より、F/Tディレクター。東京芸術祭2018より「プランニングチーム」メンバー。東京藝術大学音楽環境創造科非常勤講師。
武蔵野美術大学卒造形学部基礎デザイン学科。劇団制作として、新作公演、国内ツアー、海外共同製作を担当。企画製作会社勤務、フリーランスを経て、2007年にNPO法人アートネットワーク・ジャパン(ANJ)入社、川崎市アートセンター準備室に配属。「芸術を創造し、発信する劇場」のコンセプトのもと、新作クリエーション、海外招聘、若手アーティスト支援プログラムの設計を担当。また同時に、開館から5年にわたり、劇場の制度設計や管理運営業務にも携わる。2012年、フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局に配属。日本を含むアジアの若手アーティストを対象とした公募プログラムや、海外共同製作作品を担当。また公演制作に加え、事務局運営担当として、行政および協力企業とのパートナーシップ構築、ファンドレイズ業務にも従事。15年度より副ディレクター。18年度より、F/T共同ディレクター。東京芸術祭2018より「プランニングチーム」メンバー。日本大学芸術学部演劇学科非常勤講師。
昨年のロゴリニューアル時、「何かにしがみつくことのない、動きのある、変化を受け入れられる流動性のあるロゴ」を掲げて新たなロゴが発表されました。
そして今年は、世界の状況が一変しました。それを受け、テーマやメインビジュアルがどうあるべきか議論を交わし、検証され、そもそも開催できるかもわからない状況の中、F/Tのみなさん、そしてイラストレーターの芳賀あきなさんと、じりじりと擦り合わせながら作り上げました。
今年はF/Tの文字が鳥に変化しました。いよいよいろんなところで既存の「フォーマット」が疑われるようになってきました。国境なんか関係なく、行きたい時に、行きたいところに飛んでいく鳥を今回のシンボルにしました。
Allright Graphics 髙田 唯
アートディレクター、グラフィックデザイナー。
1980年生まれ。桑沢デザイン研究所卒。
2006年Allright Graphics設立に参加。
2007年活版印刷工房Allright Printingを発足。
同年PAPIER LABO.にディレクターとして参加。東京造形大学准教授。
フェスティバル/トーキョー
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