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F/TインターンのYさんが『NOWHERE OASIS』を体験。レポートしてくれました!
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11月1日より10日まで、東京芸術劇場前広場他にて『NOWHERE OASIS』が開催されます。初日を迎えた『NOWHERE OASIS』を体験し、感じたことをお伝えします。
劇場やデパート前に、突如姿を現した「アンクリンガン」。今回のアンクリンガンは、表裏にインドネシアの風景がデザインされたシートで覆われています。そのデザインの大きさは絶妙で、その空間に入り込むと、まるでインドネシア・ジャグジャカルタにいるような感覚になります。(写真1のおじさん、実はいないのです。アンクリンガンにプリントされているおじさんです。絶妙な大きさです。)そのデザインには、アンクリンガンが「オアシス、非日常」ではなく、池袋の風景や人に溶け込むもう一つお「日常」になれるような思いが見られました。
アンクリンガンを初めて見る人は「これはお祭り?」「何のイベントなの?」と問います。異国の風景がいきなり現れて、通りすがりの人、つまり、空間にまだ入り込めていない人は、最初は、そこを「オアシス、非日常」と捉えているようでした。
しかし、アンクリンガンの中に入ると、イベント空間というよりは、日常生活の中の休憩所でした。
客である私とインドネシア語を母国とする店員の方、それを通訳していただく店員の方、自然と三人の会話が生まれます。なじみのないインドネシアの食品を教えていただきながら、注文する品を選びます。店内は狭いので、隣の方と肩が触れ合うほどの近い距離に座っています。すぐ隣の方の食べているものが美味しそうに見え、同じものを注文しました。そして、会話は四人に広がります。後から来た方は、インドネシアにゆかりがある日本人の方で、現地でのお話をしてくださりました、会話は5人、6人へと広がります。
広がっていく会話とゆったりと流れる時間は、日本の、池袋の都会ではあまり経験し得ません。インドネシア・ジャグジャカルタ特有の雰囲気なのでしょう。では、なぜ「日常」としてアンクリンガンを体験したのか。それは、そこで「日常」と違う自分に、無理になろうとする必要が無かったからではないでしょうか。日常の隣にある「日常」、いつもよりも少し自由になれる「日常」、日常に簡単に戻れる距離感にある「日常」。「からだ」の求めるままに行き来できるもう一つの「日常」が『NOWHERE OASIS』だと感じました。
文責:F/Tインターン Y