9月21日(水)から25日(日)に上演となる、『無防備映画都市―ルール地方三部作・第二部』。
この第二部の製作にあたり作・演出のルネ・ポレシュがインスピレーションを得たのが、爆撃で破壊された都市を撮ったロベルト・ロッセリーニ監督の「戦争三部作」(1945年「無防備都市」46年「戦火のかなた」48年「ドイツ零年」)。
ポレシュは戦争による破壊と恐怖、戦後の都市に生きる人々の現実を凝視する撮影手法が世界中に衝撃を与えたロッセリーニの「ネオレアリズモ」をモチーフに、過去の映画の台詞やシチュエーションを多数引用し、「現実と虚構」、「歴史と個人」、「都市と地方」という概念についての問いかけを行います。
そして、このたび「F/Tゼミ」として9月23日(金)18:00の回上演前に、モチーフとなった、ネオレアリズモ映画を代表する監督であるロッセリーニのベルリン・ロケによる名作「ドイツ零年」の上映会を行います!
日程、会場は以下のとおりです、ふるってご参加ください!
【F/Tゼミ】映画「ドイツ零年」上映会
解説: 新野守広(演劇評論家)
日時: 9月23日(金・祝)14:00 ~ 16:00
会場: 豊洲文化センター(江東区豊洲2-2-18)
料金: 無料・要予約
ご予約はこちらから(8月28日午前10:00より受付開始)
「ドイツ零年」
1948年/イタリア/75分/原題:GERMANIA ANNO ZERO
監督・製作: ロベルト・ロッセリーニ
脚本: ロベルト・ロッセリーニ、カルロ・リッツァーニ、マックス・コルペット
撮影: ロベール・ジュイヤール
音楽: レンツォ・ロッセリーニ
出演: エドムント・メシュケ、エルンスト・ピットシャウ、バーバラ・ヒンツ
ストーリー:
第二次大戦直後のベルリンは、全く廃虚に等しい街であった。焼けるビルの一角に追いつめられているケーレル一家では、父(エルンスト・ピットシャウ)は回復の望みのない病床で死にたい死にたいと家族を手こずらし、娘エヴァ(インゲトラウト・ヒンツ)はひそかに夜のキャバレに出かけては外国人と交際して家計を助け、長男のカール・ハインツ(フランツ・クリューゲル)はナチ党員の生き残りで、警察の眼を逃れて家でごろごろしていた。そして末子のエドムンド(エドムンド・メシュケ)は、敗戦以来小学校にも通わず、街で物品の交換をしたり、元の小学校教員で今は闇屋をしている男(エーリッヒ・ギュネ)の手先となって、ヒットラーの演説レコードをアメリカ兵に売ったりしていた。父親の病状は悪化し、医者の骨折りでやっと慈善病院に入院出来たが、一家の貧乏はいよいよつのった......(キネマ旬報 映画データベースより引用)
48年、ロカルノ国際映画祭入賞。