『神曲』推薦コメント、ぞくぞくと届いています!

フェスティバルのグランドフィナーレを飾る最注目作品、ロメオ・カステルッチの『神曲―地獄篇/煉獄篇/天国篇』。
推薦コメントもぞくぞくと届いています!
日本を代表するアーティストが「絶対に見ておくべき」と推薦するこの作品。
三部作連続上演はチケット好評発売中、この機会を絶対にお見逃しなく!!

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この演出家は、ヨーロッパでは大変だ!みたいな人である。見た人の中にも、好き嫌いが
ありそうに思う。だが、ああだこうだ言うためにも、絶対に見ておくべきである。私が見
た感想は...気がついてはいたが、いよいよ芝居というものの定義が難しくなってきたな
あ、...であった。ま、私に言われたくはないだろうが。なんにせよ、今、日本で見られる
ことは幸運である。みすみす見逃す手はない。
                     野田秀樹 (劇作家・演出家・役者)
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より直接的でリアルな感覚と歴史に根ざした強い物語性。そんなものを両立させる表現が
あるとはロメオ・カステルッチのステージを体験するまで想像できなかった。20世紀を
通過したあらゆる表現形式が根本からの変容を迫られた00年代、そしてその最後の年も
いよいよ終わろうとしている今、絶対に見ておきたい作品。

     佐藤直樹(ASYL アートディレクター、F/Tアートディレクション+デザイン)
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カステルッチさんの作品を今年初めて拝見しました。
どこまでも、どんな細部にまでも、美しく繊細な視線で、徹底的にこだわり尽されて、
その集積が大きな大きな世界になって行くのです。
驚きました。すぐに、大好きになりました。
                         黒田育世(振付家、ダンサー)
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◆◆チケットのお申込みは、こちらから↓↓◆◆
○F/Tオンラインチケット(要事前登録・無料) 
http://festival-tokyo.jp(パソコン) 
http://festival-tokyo.jp/m/(携帯)
○F/Tチケットセンター 03-5961-5209(12:00-19:00) 
○東京芸術劇場チケットサービス 03-5985-1707 (10:00〜19:00)
○F/Tステーション(チケット取扱時間 12:00-19:00  12月7日、14日休館)
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<第二弾のコメントはこちら↓>
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 98年の初来日以来ロメオ・カステルッチには注目してきたが、昨夏にアヴィニョン
で見た『神曲』三部作は僕のロメオ体験の頂点をなすものだった。
 従来のロメオ的なるもの、すなわち「ギリギリ感」は、ふたたびその針が振り切れ
んばかりのところまで追求されていたが、さらにその上に、「西欧」的舞台芸術/舞
台技術の到達点が示され、これまでどこか漂っていたチープさは完成度に取って代わ
られていた。つまりは演劇界のF-1とでもいうべき、イタリア&フランスの甚大なる
蓄積をこの上ない贅沢さで蕩尽する、圧倒的な遊びでであった。この不景気にどこに
そんな資金があるのか、と訝る日本人を笑い飛ばす、西欧からの究極のパンチである。
「この贅沢が、文化だよ。」ロメオとフェラーリはわれわれ日本人がいかにみみっち
いかをいま改めて教えてくれる。

                     宮城 聰(演出家・SPAC芸術総監督)
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初めてカステルッチの作品を観たとき、自分が遭遇したものを、すぐには頭と心に収める
ことができず、体験が剥き出しになったまま、何日も宙ぶらりんにされてしまいました。
見えないはずの何か...聴こえないはずの何か...形がないはずの何かが、想像力によって
舞台上に現されることの奇跡。見たことのないものを、本当に見てしまったときの感動
と戸惑いと興奮。"舞台芸術"というジャンルに惹かれつつ、いつも物足りなさを感じ
ていた方には、是非カステルッチの作品を体験してみて欲しいと思います。
 
                  山川冬樹(ホーメイ歌手・アーティスト)___________________________________________________________________

ソチエタス・ラファエロ・サンチョの舞台は衝撃的である
ロメオ・カステルッチの収容所の時代の演劇『神曲』見て、その意味について考えよう

2005年、ユーロカズ・フェスティヴァル(ザグレブ・クロアチア)で見たロメオ・カス
テルッチたちの『トラゲディア・エンデゴニディア』は私にとって衝撃的な舞台でした。
暴力的なシーンが繰り広げられる中で、その空間からは隔絶されているかのように、
ひたすら身づくろいをする老人がそこにいました。彼はそのようにして、ある門の前で
ただ待っているのです。その淡々とした行為を見つめつづけていた私は、待つというこ
との意味について考えさせられました。ところで、この待つことの果てにわれわれがた
どり着いたのはどこでしょうか。それが収容所だったということを20世紀の歴史は証
明しています。『トラゲディア・エンデゴニディア』は不気味にも魅力的な舞台でした。
『神曲』3部作はその続編でもあるのでしょうか。カステルッチたちは掟の門の前で
待ちつづけるのではなく、ダンテとともに地獄の門の中に入っていこうとしています。
ダンテのような眼差しのなかで、どのような世界が出現してくるのでしょうか。収容所
の時代に生きるわれわれにとって、その姿を見届けなけいわけにはいかないと私は思っ
ています。私はいま期待でわくわくしています。
                          鴻英良(演劇評論家)
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世界の演劇愛好家のみならず、現代美術ファンや刺激マニアもしびれさせちゃうカス
テルッチ作品は、五感と知性の全てで楽しむdeep系。劇団にルネサンスを代表する芸
術家ラファエロ・サンティオ(1483〜1520)の名を冠するだけあって、カステルッチ
はアートや建築を大切にします。ドラマの展開につれて驚くべき空間が出現するか
ら、舞台から一瞬も目が離せないんです。09年3月のF/Tで観た「Hey Girl !」で
は、どろどろ流れる物質から砕け散るガラスまで、多彩な素材を組み合わせ、香りも
使って観客を魅了。人類の誕生や進化、文明の摩擦といったテーマが、繊細さと暴力
性の両極を揺れながら迫ってきました。12月の来日公演「神曲3部作」では、どんな
衝撃を体験するのか、震えながら劇場へ!
                       桂 真菜(舞踊・演劇評論家)
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<第一弾のコメントはこちら↓>
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昨年のアヴィニヨン演劇祭でのカステルッチの神曲三部作は、ビジュアルな面でも
強烈な印象を残す公演であった。煉獄篇の背景の丸いスクリーンの巨大な花々が巡り
動く美しくもまた毒々しいイメージは、日常と神話が一体化したストーリーの不穏を
浮かび上がらせ、天国篇の黒いカーテンが旗のように振られる一瞬に垣間見える光景
は私たちを陶然とさせずにはおかない。東京での三部作はスペクタクルとしても必見
の舞台であろう。
       建畠晢(あいちトリエンナーレ2010芸術監督・国立国際美術館館長)
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ロメオ・カステルッチの舞台に対峙して、そこで痙攣する身体と変容する空間、
混乱する時間、繁茂する映像と乱舞する音響、それらのすべてを全身で感受しながら、
私は、想像力という魔物の魅惑的なはかりがたさと、その根底に横たわる透徹した
「世界=現実」への視線の所在に思い当たり、何度も、何度も戦慄する。
遂に全作が観られることになった「神曲3部作」は、敢て述べるならば、演劇という
範疇だけには留まらない、真に驚くべき体験となるだろう。私は、すでに戦慄している。
 
                            佐々木敦(批評家)
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ロメオ.カステルッチ
この人はすごいのです。人の存在の根源をみせてくれる。
こんなすごすぎる作品を私はみたことない。なんだか、生きると
いうことに勇気をもらったように感じるのです。
                      矢内原美邦(振付家・ダンサー)
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「Hey Girl!」を観て泣きました。
そこには取り立てて感動的な物語があるわけではないですが、
それでもやっぱり涙です。
たんたんと流れていく時間のなかに、計算しつくされた演出と、
爆発的な偶然性を観たような気がします。
身体を考えることはそのまま空間のことを考えることなんだなって、
大切なことを気付かせてくれます。
                          高橋啓祐(映像作家)___________________________________________________________________