世界の演劇界から熱いラブコールが絶えないレバノンの演出家デュオ、ラビア・ムルエ&リナ・サーネー。
実は彼らの作品は、F/Tとしては前身の『東京国際芸術祭』から数えて3回目の上演となります。日本でも確実な固定ファンを持つ彼ら。今回の作品はF /Tも共同製作していて、今年7月のフランス・アヴィニョン演劇祭の世界初演では大絶賛でした。
そんな『フォト・ロマンス』のリハーサルを見た現場より、アヴィニョンの時とは違うF /Tならではの新たな魅力を、みなさまに速報でお届けします!
『フォト・ロマンス』F/T公演の魅力-その1.アラビア語上演!
アヴィニョンではフランス語で上演しましたが、F/Tではアラビア語上演!
語学とセンスが同時に磨けちゃう ?!
レバノンではもともとの公用語がアラビア語とフランス語。彼らの日常会話は大抵アラビア語なので、字幕翻訳者さん以外はみんな分かりません(笑)話す言葉も音も違うせいか、リナの表情も違って見えます。そして舞台上で進行するストーリーにもアラビア語の響きが、フランス語とは違うレバノンという中東的な印象を強めている気がします。レバノン現代演劇をリードする彼らの最新作を東京で、しかもアラビア語で見られるチャンス、相当ないと思います!
『フォト・ロマンス』F/T公演の魅力-その2.追加シーンあり!
このストーリーは、リナとラビアがそれぞれリナ=自作を検閲官(ラビア)にプレゼンするアーティスト役、ラビア=検閲官役、という設定になっています。そして舞台上では、このリナ扮するアーティスト役がプレゼンする"作品"というのが、イタリア名画から着想を得たストーリーという、何重にもフィクションの仕掛けが潜んでいます。
今回のF/Tバージョンでは、冒頭で三人の出演者に台本を渡すシーンが追加されています。
『 フォト・ロマンス』F/T公演の魅力-その3.音楽の存在感がスケールアップ!!
アヴィニョンでももう一人の出演者、シャーベルがスクリーン下でギター演奏をしていましたが、今回のF/T公演では音楽の存在感はより光っています。というのも、ラビアも一緒に演奏しちゃうのです!これがカッコイイ!シャーベルも実は欧州やアメリカでも音楽活動をする知る人ぞ知る存在。レバノンのエレクトロ・エクスペリメンタル・シーンをリードし、 « Scrambled eggs »というロックバンドではメインボーカルをつとめアルバムを16枚も出しています。ラビア主演映画『私は見たい』(監督:ジョアンナ・ハジトゥーマ&カリル・ジョレイジュ)のサウンドトラックも手掛け、パリの有名なクラブでもミックスするようなヒップな存在。そんなシャーベルの生演奏の迫力は舞台の魅力を空間いっぱいに響かせ、ラビアとの生演奏は圧巻です!そしてサプライズなのでここでは言えませんが、ラビアの演奏楽器、きっとみなさま押入れから取り出して練習したくなるかも ?!!です...
『 フォト・ロマンス』F/T公演の魅力-その4.F/T関連企画も参加できる!!
なんと、この他に2つもF/Tならではの関連企画があります;
第1弾:11月28日(土)22時スタート、F/Tライブ!
演奏はラビア×シャーベル !F/Tステーションがライブハウスに変身 ? !
なんと入場無料!!(1ドリンクオーダー制、予約不要。1時間前より整理券発行)
http://festival-tokyo.jp/special/ftft-2/
第2弾:11月29日(日)16時30分〜19時30分まで、F/Tユニバーシティ!
ラビアとリナ本人から、直接作品に関する話をたっぷりと聴けるチャンス。
フランス語による通訳も入って、なんと無料です!
お申し込みはどうぞお早めにこちらから(80名の定員に達し次第終了)↓
http://festival-tokyo.jp/event/university3/form.html
どどーんとお伝えしました、公演間近のF/T『フォト・ロマンス』の魅力。
ぜひ直接この素晴らしい作品を味わってください!
みなさまのご来場を心よりお待ち申し上げます。
『フォト・ロマンス』スタッフ
写真:石川 純